2年間
そういえばなにか、変な夢を見ていたような気がすると二ーべはそう、頭の中にある何か変な不快感から思考を巡らせた。夢の中の情景はまるで地獄絵図のようだった、何か近未来のような風景の中に自分が佇んで居たのを覚えている。
急になにも喋らなくなったことに疑問を持ったのかアランが心配そうな顔で「どうかしたの?頭痛む?」と聞いてきた。「いや、なんでも」
何故だかあの夢には変な説得力があったような気がした。リアリティというのだろうか、まるで現実であった、というかこれから起こるような異常な程の不安に襲われていた。きっとただの夢で済ましていいようなものでは無いと、二ーべは本能的に理解していた。「ねぇ、アランは正夢って信じるかい?」
アランは一瞬きょとん、としたが「うーん、信じてるかなぁ…なんかロマンあるじゃん?というか急にどうしたの?」
アランに事の流れを話した、とても馬鹿らしい話だとは思うがアランは予想と反して真面目な顔で聞いていた。本来なら鼻で笑うような話だろうが彼はそのような事をせづ親身になって考えてくれていた。退院した後も彼との交流は続いた。あの不思議な夢のことはその後数日は考えたが、少なからず変わったであろう退屈な日常を過ごすうちに忘れていた。
…昔話はここまでだ、あれから2年経った。あの出会いの後2人はとても仲良くなりアランはとても二ーべを慕い、彼はそれを悪くは思っていなかった
ここ最近の様々な技術の進歩はとても目を見張ることがあった。主にこの2年はこれからの技術革命の基盤を作っただろう、そしてあるニュースを境に二ーべは昔見た夢を思い出した。あの時のあの不快感を