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はじめに

 長い夢の旅の途中、私は大きな森に迷いこんでしまいました。


 そこには、木が生えていない狭い広場のような場所がありました。疲れていた私は、そのやわらかい草のうえで横になりましたが、そのまま眠ってしまったのです。


 しばらくして目を覚ますと、どこからともなく女の人の歌声が聞こえてきました。


 私の知らない言葉で意味はわかりません。でも、甘く響くその美しい声がもっと聞きたくなって、私は歌声のするほうに行ってみました。


 すると、そこには細い上り坂の道があったのです。耳を澄ますと歌声は坂道の上のほうから響いてきます。


 それで私は、その坂道を登り始めたのです。次第に真っ白な霧が出てきて、あたり一面が見えなくなりました。


 登るにつれて、さらに霧が濃くなりました。自分の手足も見えなくなるほどです。それに、さっきまで寝ていたというのに眠くてたまりません。


 それでも私は、ひどいねむ気をがまんして、手探りで霧の坂道を登って行きましたが、途中から意識が遠くなっていきました。 


 どれくらいの時間がたったのでしょうか。


 気がつくと、また私はさっきの森の広場で横になっていたのです。


 霧の坂道を登って、私は誰か大切な人と一緒にいたはずなのですが、不思議なことに、そこで私が何をしていたのか全く思い出せませんでした。


 私は、その大切な人を助けるために、そこでの体験を少しずつ時間をかけて思い出しながら、この「いのちの物語」を書いたのです。


この物語を手に取って読んでくださったあなたにも、誰かからこの物語を聞かれたあなたにも、いのちの声が響いてきて、勇気と力が湧いてくることを心から願っています。

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