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「ねぇ、オマジナイを教えてあげましょうか?」


彼女はぞっとするような微笑を浮かべながら、言った。


「ずっとアナタ達が一緒にいられるオマジナイを。何を引き換えにしても良いのなら、教えてあげる」


ショックで頭が真っ白になっていたわたしにとって、それは救いの言葉だった。


だから頷いた。


そして彼女は教えてくれた。


オマジナイ―犬神の作り方を。


犬の首を切り、土の中に埋める。


そして思いを込めて、土の上を踏むのだ。


だからわたしは何度もここを訪れた。


オマジナイを成就させる為に。


犬神になれば、犬はずっとわたしから離れないから。


一生離れられないから。


そして、成就した。


わたしの願いは。


犬は犬神となり、わたしの側にいた。


そしてずっと、わたしの願いを聞き入れてくれていたんだ。


それを叶える代わりに、わたしの命は削られていったけど…大した問題じゃない。


どうせわたしも犬も、後は堕ちるだけだ。


犬神、憑き神として名高い呪法の一つだ。


彼女はオマジナイと言っていた。


…随分可愛らしく表現したものだ。


わたしは犬神を連れて、神社に来た。


そこには先客がいた。


彼女ではない。


けれど時を同じくして10年前に、わたしはその人に会っていた。


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