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だから、チートじゃ無いってば!  作者: 瀬田 冬夏
第2章 ヒューモ族
39/143

????の視点 -2-

短いです。

病院と携帯の機種変の影響で全然進みませんでした。

もしかしたら、また後で更新するかもしれません。



22:40 追記。上の「また後で更新するかも」というのは無理そうです。

更新しちゃったら明日の朝、更新するのがなくなる……。

すみませんでした。



「神はお怒りです。それを踏まえた上で話を聞いてください」


 神官から伝えられた言葉に全員が絶句した。


「ちょっと待って貰おうか神官殿。突然何を言い出す! 私達は神の御心に反することなど何もしていないぞ!?」

「そう思っているのは貴方達だけです。そして今言いましたが、神はお怒りです。この言葉の意味が分からないのであれば、政に関わる資格はありません。立ち去りなさい」

「なっ!?」


 顔を真っ赤にして怒鳴り散らそうとしたその者を別の者が制する。

 確かに目の前にいる人物は役職など特に持っていないただの神官かもしれないが、神の言葉を伝えている時点で、神がこの場に使わした存在。王と同等以上の存在として立っているのだ。


「つまり……私達には、弁解の余地すら与えられていないという事ですか?」

「そうです」

「私達はそれだけの事をしたと?」

「そうです」


 ざぁぁっと理解した者達の血の気が引いていく。

 何名かは震え、何名かは怯えるようにその神官を見つめた。

 断罪が行われる恐怖に怯えていた。


「…………殺すつもりはありません。その点は信じて貰って結構です」


 神官は吐息を零すように告げた。静まりかえったその場には響くように、全員の耳に入った。

 安堵に膝から崩れ落ちそうになる者もいるなか、神官は彼らをまとめる者を見る。


「爵位も、パレードも式典も何もかも要らない。護衛も監視も要らない。そう一度お断りしたはずなのに、何故かもう一度申し込みが来た。しかも今度は多少の圧力もあったようですね。ですから私が直接貴方達に、神の貴石と呼ぶ魔法石の制作者の言葉を伝えます。『爵位もパレードも式典も、そんなくそめんどくさそうなものは要らない』」


 めんどくさい。そんな言葉に呆れや怒りが混じるのを見ながら神官は微笑んだ。


「『そんな事されるぐらいなら、もう二度と作らない』だそうですよ」


 冷笑を浮かべる神官。彼が伝えた言葉が皆の頭に浸透するのに、しばし時間がかかった。


「馬鹿な! 神が認めてくださった偉業をなんだと思っているんだ!?」

「神官殿! 何故そのような言葉が許される!? これほどまで、これ以上ない誉れを神から頂いたのに! それをないがしろにするような事はどういうことか! その者にこそ神罰が与えられるべきであろう!」


 唾を飛ばしながら怒り散らす男に、神官はその冷ややかな瞳を向けた。

 途端にこれ以上ない圧力がかかる。

 彼だけでは無く、周りに居た者達もだ。

 殺さないと言われたが、それがもはや怪しく感じるほどの怒気であった。


「……理由を聴かせて貰えないだろうか。我々は等しく神の部下。神の子とし、神から認められた同胞を祝いたいと思っただけだ。本来であれば、神殿側でも、その者を説得すべきでは無いのか? それなのに、何故、そのような発言を許す?」

「……神官が二人、不手際を起こしました。その謝罪代わりに、神は、ヤヨイシリーズとヘイアンシリーズを宝石として認める事にしたのです。制作者本人はそれらをただの石だという認識がどうしても抜けなく、高額でやりとりされることに罪悪感を覚えていたからです。---それなのに、貴方達はその謝罪すら、迷惑と変えてしまった。もう作らないと言わせてしまうぐらいに。一度目の申し込みは仕方が無いでしょう。神もそれは見過ごしてくださっています。彼もまた、それは仕方が無いと思っていました。ですが、神殿から正式に、お断りしたはずの内容を何故、もう一度彼に持っていったのです? しかも護衛という名の使者は拒否する事は不遜であり許されない事だと言ったそうですよ。何故ですかね。神の言葉を聞く事が出来る神殿ではなんら問題が無い判断した彼の言葉を、何故、貴方達が許されないと断じるのか。………私は最初に言いましたね? 神はお怒りだ、と」


 その場に居た者達はもはや口を開くことすら出来なかった。

 事情を知らなかった。だから仕方が無かった。

 そんな言葉で許してくれるはずがない。

 今回の事で神殿の対応に違和感がなかったわけじゃない。これほどの偉業、本来であれば、国と神殿二つが一緒になって祝ってもおかしくないはずなのに、何故か神殿はそれをしなかった。むしろ神殿は口を閉ざした。閉ざすはずだ。

 本人が望まぬのであれば、それらは全て、神の好意を仇としてしまうのだから。


「……我々はどうなります?」

「まず第一に彼の意志を尊重してください。彼はあまり目立つことが好きでは無いようなので。爵位も不要です。後は貴方方が彼をこれ以上煩わす事がないよう立ち回ってください。貴族や大商人の間では随分と人気のようなので。彼は平穏が戻ってくるのならそれで良いそうですよ。そんな彼の意志を尊重して、今回貴方達には神罰のたぐいはありません。しかし次は許すつもりはありません。もっとも、彼は誰が制作者であるか、という探りを入れる事に関してまでは好きにしろと言ってました。誰だって気になるだろうし、神話級の話題であれば、盛り上がるのも当然だと、理解はしています。色々盛り上げるつもりならば、本人不在、本人の名前を出さないというならばお祭りをしても構わないそうですよ」


 そこまで野暮な事はしない。と言っていた。


 許可を得て、何名かが安堵する。国民達の盛り上がり方からして、ここで何も無いというのは、暴徒にすら発展しそうな勢いだからだ。


「それと、小規模なプライベートな会、そうですね、お茶会くらいなら出てもいいそうですよ。国を治める者として、気になるだろうから、と」


 神官は王へと微笑む。


「彼は、本来被害者でありながら、ここまで譲歩した。なら今度は加害者である貴方達が誠意を見せてください」

「必ず」


 神官の言葉に王は頷く。神官も頷き返して、話は終わりだと帰るそぶりを見せたが、足を止める。


「お茶会は来週にお願いします。たぶん、面会の申し込みが侯爵殿から来るでしょうから」

「来週!?」

「これ以上、彼を煩わせたくないので、終わらせられるものはさっさと終わらせたいのですよ。では、よろしくお願いします」


 彼はそれだけを一方的に伝えて、広間から出て行く。

 残された彼らは呆然とその姿を見送っていたが、皆を呼ぶ、呼びかけに気を引き締める。


「会議は延長だ。休憩は十分とする。全員頭を切り換えて、続きを望んでくれ」

「「「「はっ」」」」




タイムオーバーです。

最近そればっかりですね。流石に2時前なので、寝ます。

明日はもうちょっと頑張りたい!


本当はもうちょっと進みたかったんですけど、進められませんでした。すみません。

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