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女子プラモ部  作者: 志村けんじ


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30/30

突然の訪問者


 その木村絢子きむらじゅんこさんの家に、一つの嵐がやって来る。


 ずっと連絡がつかないままになっていた、兄の娘の真唯マイが、突然帰国して家にやってきたのだ。


 しかも、タイミングが良いのか悪いのか、「お茶会」のその日にだ。


 これが物語であれば、あまりにも出来過ぎている。


 呼び鈴がなったので、絢子じゅんこさんが玄関の扉を開けると、そこにバックパックを背負って、大きなスーツケースを横に置いた、高校生ぐらいの少女が立っている。


「あの……どちら様?」


「Hi! It’s been forever,Aunt Junko!」《凄い久しぶりね、絢子おばさん》


 それが絢子じゅんこさんが6年ぶりに会った、17歳になった姪の真唯マイさんだった。


「Really!? Mai, is that you?」《本当に!? あなたマイなの?》

 英語ができた絢子じゅんこさんは、思わず英語で返してしまう。


「どうも。お久しぶりです。絢子じゅんこ叔母さんの可愛い姪の真唯マイです」

 そう言って真唯マイは、左手で作ったピースサインを真横にして、左目の横に当てて、サイドピースポーズをする。


「なに? 絢子じゅんこさん。大事なお客さんが来たなら、あたしたち帰ろうか?」

 そう松下さんが、玄関の方に向かって声を掛ける。


「いいのよ。大丈夫」

 絢子じゅんこさんはそう返す。


「理由はともあれ、まず上がりなさい。元々はあなたの家でもあるんだから」

 そう言って、絢子じゅんこさんは、真唯マイさんを家に上げた。


「うわっ。懐かしーー。久しぶりーー」

 と、真唯マイさんは、家の中をキョロキョロと見渡す。


 そうして、絢子じゅんこさんは、居間に集まっていた、松下さん、悠希、環季の3人に、真唯マイを紹介した。


「この子が、あたしの兄の真一の娘の真唯マイよ。真唯マイ、みんなに挨拶なさい」


「Hi! Nice to meet you! I’m Mai. It’s really nice to meet you.」《初めまして。真唯です。よろしくお願いします》

 そう真唯マイは、英語で言った。


真唯マイ。日本語が話せるんだから、ちゃんと日本語で挨拶なさい」

 と、絢子じゅんこさんが注意する。


「スミマセン。絢子じゅんこ叔母さんの姪の真唯マイです。これからしばらくお世話になるつもりです。よろしくお願いします」

 そう言って真唯マイは、左手でサイドピースポーズをする。


  この真唯マイの登場が、今後の『女子プラモ部』の活動にも、少なからずの影響を与えていく。


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