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女子プラモ部  作者: 志村けんじ


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27/31

完成です


 土曜日。塗装が完全に乾くの待つ間。悠希はあることをしていた。


 これも完全に、悠希の思いつきによるオリジナルだ。


 ただこの作業は、時間もそれなりに掛かるし、それ以上に面倒くさい。


 そのために使っているのは、UVで固まるレジンと、そのためのUVライト。そして、そのUVレジンがくっ付かないためのシリコンシートだ。


 いろいろの大きさ。いろいろな長さのものを作らないとならないので、とにかく時間が掛かる。


 日曜日。そのできたものを、クリアパーツ専用接着剤の「セメダイン・ハイグレード模型用」で付けていく。


 この接着剤は、糸を引かず、ハミ出しても拭き取れるので、この作業には最適だ。そのハミ出たところは、すぐに綿棒で拭き取りながら作業していく。


 夕方を過ぎて、ようやく作業が終わり、最後の仕上がりまで完成した。


 当初は、完成したプラモデルを会社まで持っていくつもりだったが、これでは無理そうだ。


それなので、聞いていた木村さんのプライベート用のスマートフォンに電話を掛けて、悠希の自宅まで取りに来てもらうことにした。


 一時間を過ぎて、木村さんが高そうな白いSUVの車でやって来る。


 松下さんも一緒だ。


「えっ!? 松下さんも一緒なんですか!? まさか、あの話……」

 悠希は、松下さんが、「木村絢子さんは母親だと言った、噓」を疑った。


「あんた。まだ疑ってんの? 乗り掛かった舟だし、完成品を見てみたかっただけよ」

 と、凄く冷静な口調で言う。


 この松下希実まつしたのぞみさんの言うことは、本当に「嘘なのかホントなのかわからない」ときがある。


「それよりも、早く見せてよ」

 と、松下さんはかした。


「まったく。あなたは相変わらずせっかちなんだから。いい加減に、もう少し落ち着きなさい」

 木村さんはそう言って、松下さんをたしなめる。


「はい。ごめんなさい。でもこれは、お母さんに似たんだから、しょうがない」


「はいはい。そういうことにしときますね」

 木村さんはそう言って、松下さんの言ったことをスルーした。


「もぉーー! ホントはどっちなんですか!?」

 さらにこの二人の関係の謎は、深まるばかりである。


「いいから、いいから。気にしない、気にしない。あんまり気にしすぎると、健康に悪いわ」


「だから!? 誰のせいなんですか!?」


「ホント、気にしない方がいいわよ。この人、昔からなの」

 この木村さんの一言で、悠希はますます混乱した。


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