完成です
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土曜日。塗装が完全に乾くの待つ間。悠希はあることをしていた。
これも完全に、悠希の思いつきによるオリジナルだ。
ただこの作業は、時間もそれなりに掛かるし、それ以上に面倒くさい。
そのために使っているのは、UVで固まるレジンと、そのためのUVライト。そして、そのUVレジンがくっ付かないためのシリコンシートだ。
いろいろの大きさ。いろいろな長さのものを作らないとならないので、とにかく時間が掛かる。
日曜日。そのできたものを、クリアパーツ専用接着剤の「セメダイン・ハイグレード模型用」で付けていく。
この接着剤は、糸を引かず、ハミ出しても拭き取れるので、この作業には最適だ。そのハミ出たところは、すぐに綿棒で拭き取りながら作業していく。
夕方を過ぎて、ようやく作業が終わり、最後の仕上がりまで完成した。
当初は、完成したプラモデルを会社まで持っていくつもりだったが、これでは無理そうだ。
それなので、聞いていた木村さんのプライベート用のスマートフォンに電話を掛けて、悠希の自宅まで取りに来てもらうことにした。
一時間を過ぎて、木村さんが高そうな白いSUVの車でやって来る。
松下さんも一緒だ。
「えっ!? 松下さんも一緒なんですか!? まさか、あの話……」
悠希は、松下さんが、「木村絢子さんは母親だと言った、噓」を疑った。
「あんた。まだ疑ってんの? 乗り掛かった舟だし、完成品を見てみたかっただけよ」
と、凄く冷静な口調で言う。
この松下希実さんの言うことは、本当に「嘘なのかホントなのかわからない」ときがある。
「それよりも、早く見せてよ」
と、松下さんは急かした。
「まったく。あなたは相変わらずせっかちなんだから。いい加減に、もう少し落ち着きなさい」
木村さんはそう言って、松下さんを窘める。
「はい。ごめんなさい。でもこれは、お母さんに似たんだから、しょうがない」
「はいはい。そういうことにしときますね」
木村さんはそう言って、松下さんの言ったことをスルーした。
「もぉーー! ホントはどっちなんですか!?」
さらにこの二人の関係の謎は、深まるばかりである。
「いいから、いいから。気にしない、気にしない。あんまり気にしすぎると、健康に悪いわ」
「だから!? 誰のせいなんですか!?」
「ホント、気にしない方がいいわよ。この人、昔からなの」
この木村さんの一言で、悠希はますます混乱した。




