朝ごはん
何気ない日常の風景です
天気が良く、何か良い事が起きそうな土曜日。
今日は何して過ごそうかと考えながら、ツトムくんは母が作ってくれている朝ごはんを食べに食卓へと向かう。
キッチンから聞こえてくる包丁のリズムがいつもより弾んでいて、ツトムくんのワクワクはますます増していった。
(あれ?
いつもより、良いニオイがしてくる!)
母が用意してくれる朝ごはんはいつも美味しいのだけれど、今朝は特に美味しそうなニオイが漂ってくるのだ。
(楽しみだな!
母さんの朝ごはん、本当に美味しいもんなあ!)
「母さん、おはよー!」
食卓に着くと、そのニオイはより香ばしいモノになる。
「ツトム、お早う。
今朝の朝ごはんは、特別に美味しいわよ」
包丁のリズムと母の声が重なり、彼女の機嫌の良さが伝わってきた。
いつもと少し違う。
もう一つ、違う事があった。
「父さんいないけど、休日出勤?」
「出張なの。
当分帰ってこないわ」
「そうなんだ。
今朝の朝ごはん食べられないなんて、父さん可哀想。
いつもより、良いニオイだけど、今朝は何?」
「きょうふのお味噌汁と目玉焼きよ。
ツトム好きよね、お味噌汁と目玉焼き」
ツトムくんの目がキラキラ輝いた。
「おふのお味噌汁に目玉焼きかあ!
やったぁ!」
「もうすぐ出来上がるわよ」
「楽しみだね」
火にかけられているお味噌汁の鍋の中には刻まれた肉が煮えたぎり、フライパンには二つの赤黒い球体が転がっていた。
楽しい朝ごはんの時間が、間もなく始まる。
『悪の十字架』
『恐怖の味噌汁』
それ以外にありましたら、報告書を提出して頂ければ嬉しく思います




