深夜のコンビニ
推理物でありません、奇妙な味という物を目指して考えました。
山奥にだってコンビニはある!山奥を通る道にあるコンビニ、そのコンビニは朝方から日中は利用する人は多いのだが夕方から数々は減って、夜の10時を過ぎるとコンビニを利用する人は全くではないけれど、いなくなる、たまに2、3人来る事もあるが、殆んど来ない!そんなコンビニのある日の深夜
「いらっしゃいませー」殆んど来ない客が来たので店員は対応する。
「・・・」客は当然何も言わないがニコリとして店員に答える 店員は思う、感じの良い客だが疲れている? そんな印象を受けた。そして疲れている?客は店の中を1回りしてから店員に話し掛けてきた。
「暇そうだね!」
「エヘヘ、分かりますか!」
親しみを感じる客の話し方!店員は客を改めて観察してみた。自分と年齢が変わらないのでは?そう感じた。
「暇だったら、一緒話そうよ!」客はイートインの机をバンバン叩きながら人懐こい笑顔をして店員に言う、確かに店員も暇だった。
「そうですね」客も顔を人懐こい笑顔にして答える。
「一人なの?」
「ハイ、この店はこの時間帯は殆んど人来なくて、だからボク一人で十分、必要な作業は全部終わって、暇してました!」
「そう・・・」
「お客様は一体何者?」
「うーん」疲労の顔で言う。
「お疲れですね!」
「うん、そうなんだ!一仕事終えたあとなんだ!」
「それは!お疲れ様です。どんなお仕事を?」
「それを教える!まだ、そこまで仲良くなってない!」と笑顔だったが言葉に厳しさがあった。
「寂しいなー」店員も笑顔だが言葉に厳しさが入ってしまう、そこで客の方が話題を変えて。
「何処に住んでるの?」
「おっ!遊びに来ますか?」
「うーん」ここで二人で大笑い
「だって気になるよ!山の中のコンビニで働いている、何処に住んでるのかなーって」
「・・・教えましょう!どんな仕事をているのか!も教えてくれないお客様」
客の苦笑いを無視して店員は続ける
「ボクの住まいはねーこのコンビニのすぐ近くにある・・・実家暮らしなの」
「ほう」と客が不思議な笑顔を浮かべて店員を凝視するすると店員は不思議な気持ちになって自分の実家暮らしについて語り始める。
「この年齢で実家暮らし!実家は金持ちだけど、よく惨めな気持ちになります・・そして、出来る事といえば!コンビニくらい、それも忙しくない、ちょうど実家のすぐ近くにそれはあった」
客はまだ不思議な笑顔で店員を見つめる、店員も見つめ返す。するとあることに気付く、客が着ている服!自分も同じ物を持っている!店員はそれを言おうとしたが止めた。
「家族は?」と客が聞いてくる。
「両親とボクの三人暮らし!・・・?」店員は客が風呂上がりの様に髪の毛が濡れている気付く、おかしい!コンビニの近所には実家以外無い!態々山奥のコンビニに車で買い物に来るワケない!ここで店員は客が不気味に思えてきた。
「あのーお客様?ここへはお車で?」
「フフフ!歩いて来たの!」
「何処から?」店員の言葉には恐怖がこもっている
「さぁ?ドコカラカナ」
ここで店員は考えた。この客!ボクの実家に入った強盗だ?・・・風呂上がりの様に髪が濡れている!のは返り血を落とした?・・・着替えにボクの服を着た!
ここまで妄想して改めて深夜に山奥のコンビニにやって来た客を山奥のコンビニの店員は見つめる!客がいなくなっている!・・・自分の髪に触ってみると濡れている!店員は、コンビニの制服の下に着ている私服を確認してから、コンビニを放ったらかしにして実家に戻った。