表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
へたくそ  作者: MO
95/102

第95話 覚悟

「誰っすかね、アイツ」

「さぁ・・・」

池崎くんの性格上、普段なら駆け寄って行くところだが、

まだ足の捻挫が完治していなかった。

男はこちらに背を向けてグラウンド整備を続けている。


僕たちは徐々に男に近づいて行った。

そして男に数メートルまで近づいたとき、男は手を止め、こちらを向いた。


「上山!」

真っ先に声を上げたのは普段なら最も冷静な松島くんだった。

男の正体は、長かった髪をバッサリと切り、坊主頭にした上山くんだった。


上山くんは僕たち全員を一通り見渡すと、グラウンドに膝を付き、

グラウンドに頭を付けて、土下座をした。

「すまなかった!」

僕たちは驚きのあまり、しばらく黙ってその場に立ち尽くし、上山くんを見つめていた。


「もし許してもらえるのなら、もう一度、野球部に戻らせて欲しい。

頼む!この通りだ!」

僕にはその言葉が上山くんの魂の叫びのように聞こえた。

やはり上山くんは野球が好きなんだ。野球がやりたいんだ。


「上山、お前・・・」

松島くんは戸惑いながらも、どこか嬉しそうに上山くんを見つめていた。


僕はみんなの方を向いて言った。

「みんな、僕からも頼むよ。

 上山くんが今、野球部に戻るって自分から言ってくれた覚悟、わかるだろ?」

上山くんはあれだけみんなを振り回した。

そんな中に戻るってことはどういうことか。

恐らく、上山くんが一番理解をしているはずだし、その覚悟は相当なものなはずだ。

僕はその覚悟がわかったし、みんなにもわかって欲しかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ