表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
へたくそ  作者: MO
50/102

第50話 ピッチャーなんだよ

「お前、なんで野球部に戻ってきた。

 なんで高校でも野球を続けようと思った。

 野球が好きだからじゃないのか?」

「・・・」


「大村に辛く当たるのは、あいつが昔のお前に似てるからじゃないのか?

 児玉に辛く当たるのは、あいつがへたくそなくせに

 めげずに野球と真っ直ぐに向き合ってるからじゃないのか?

 結局、お前は自分にできないことをやってるあいつらを見て

 自分への苛立ちをあいつらにぶつけてるだけじゃないのか?」

「うるせぇ!お前に何がわかるんだよ!」

「わかるさ!俺はお前の女房役だったんだぞ!

 お前の球をずっと受けてきたんだぞ!」

しばらく沈黙が続いた。


そして、上山が口を開いた。

「お前は大村の球を受けられる。

 でも俺はもう、あの球は投げられねぇ」

「上山・・・」

「俺はピッチャーなんだ!ピッチャーなんだよ!」

上山はボールを強く握りしめた。


「すまん・・・

オレはたとえ投げられなくても

 お前は野球をやりたいんだと思っていた。

 だから野手としての復帰も勧めた。

 でも、オレが間違ってたみたいだな」

「・・・」

「だったら、もう辞めろよ。

 野球はピッチャーだけじゃない、9人でやるもんだ。

 9人じゃなきゃできないんだ」

そう言うと、オレは部室をあとにした。


「くそっ!」

上山がボールを壁に投げつける音が聞こえた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ