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へたくそ  作者: MO
40/102

第40話 過去

「えっ?」

オレの言葉に大村は驚いた様子だった。

「上山もオレや児玉と同じくらい、野球バカだった。

オレが上山と同じ中学だったのは知ってるな?」

「はい」

「上山な。中学入った頃、凄いピッチャーだったんだ」

「えっ!上山さん、ピッチャーだったんっすか?」


4年前・・・


上山がマウンドから投げたボールは

唸りをあげてオレのキャッチャーミットに吸い込まれた。


「おぉーーーっ!」

同級生だけではなく、先輩達からも歓声が上がる程

上山のボールは既に中学レベルで十分に通用するものだった。


上山はすぐにエース候補として先輩と競い合うようになった。

オレも幸いレギュラーを獲得し、練習でも試合でも、

いつも上山のボールはオレが受けていた。


上山は中学野球に慣れるため、自ら志願して

練習中はバッティングピッチャーを務め

練習試合もほぼ毎週登板

投げて、投げて、投げまくっていた。


そして、夏。

この頃にはチームの誰もが認めるエースへと成長していた。


夏の大会も全試合登板

しかし、大会が始まる前から既に、肩に痛みを感じていたらしい。


そして、上山の肩は壊れた。

毎日、上山のボールを受けていたのに、

オレはそのことに気付けなかった・・・


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