1歳
偶に意識ある中で漏らしていることやお母さんの乳を吸っている時は非常に恥ずかしい思いをしながら気がつけば1歳になっていた。
(意識集中・・・)
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〈イッサ、ここでやめてください。限界です。〉
この間、ミラとは少しずつ話をしをしていきこの世界のことがわかってきた。
魔力についてはお母さんが治療を行うために魔法を使用したことにより存在を認識し、使用時の感覚を少しずつ覚えていった。
最近、ミラと意識ある時は魔力のコントロールと魔力量の増大に向けトレーニングをしている。
プログラム
1、魔力の放出持続力向上トレーニング
魔力は使用していない時は回路の中に貯蓄されているが、使用するときに体外への放出する。体外への放出する時間は魔法の内容によって異なる。魔力が枯渇すると生命の危機になるため、基本的に脳により制御が働いてしまう。ミラの協力により今の身体の限界まで使用して寝るということの繰り返しをしている。
2、魔力の放出スピードの向上トレーニング
魔法を発動する時は脳から指示をだし、そこから放出に至る。つまり意識が介入しているため時間がかかる。特に初めの頃はやり方を慣れていないためどうしてやれば良いのか分からない。それにより更に発動スピードが遅れてしまう。
魔力は元々この世界には満ちているものであるため、ただ放出するだけでは無害ではある。
ただ、放出することに問題もある。放出すると魔力を感知されてしまう事もある。何度か魔力を感知されてしまい、あわてて駆けつけられる事も多い。まだコントロールできていないからではあるが、放出した魔力は塊のように飛ばしてしまう。そのため、家の中を散らかしてしまうのであった。
なかなか親の目を盗んで行うのは容易ではないのである。
身体は少しずつ動けるようになってきたのである。
原始反射などの消失過程を体験するとは思わなかったが・・・・・
身体ができてくるまでは基本的に無理はせず、本格的には2歳以降に行う予定である。
(今はよく食べ、よく寝て身体を成長し勝負は脳の定着してくる2歳以降だな)
そう思いながらあと1年我慢するのであった。
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『イッサ、誕生日おめでとう』
『誕生日おめでとう』
『おぼっちゃま、誕生日おめでとうございます』
『誕生日おめでとうございます』
朝起きると家族から挨拶される。かといって、この日にはイベントはないんである。
この世界では誕生日の祝いはその日にすることはない。日本と同じ周期のあるこの世界では月の初めに同じ村の人と一緒に祝うことが当たり前なのである。
2歳になると記憶の定着が始まる。0歳の記憶があるっていう人は大概嘘の可能性が高いのだが、、、まさか自分がその立場になるとは思いもよらなかった。もしかしてその人たちは前世の記憶とかあるのだろうか・・・・・
2歳になると大体身体も動きやすくなり、走る事も行えている。物の操作とかもほとんどできるようになった。
唯一の欠点が、、子供っぽい振る舞いが行えないことであった。
本能として行うことから自身で考えて行う事が増えていく。良いことであるが前世の記憶がある以上、やんちゃな振る舞いをする事に恥ずかしさが凄くある。
(甘えながら、なるべく身体を動かしたり魔法を発動する機会を増やしていかないとな)
そう悩みながら子供時代が始まったのであった。
(まずはステータスの確認だな。)魔法の練習に費やしていてステータス見るの忘れてたのである。
(ステータス)
名前:アースバ=イッサ
種族:ハーフエルフ(人種+エルフ)
職業:子供level1(10歳になると自動的に職業・スキル消滅。無職となる。)
職業経歴:作業療法士Level10
スキル:学問Level25(人種スキル)、研究Level10(獲得スキル)、精霊感知level3(エルフ固有スキル)、吸収力10倍level1(職業スキル)動作分析Level5(職業スキル)、指導者Level4(職業スキル)、ミラLevel8(加護スキル)、魔力操作level14(修得スキル)、魔法発動時間短縮level12(修得スキル)、無系統魔法level14(修得スキル)、偽装level10(修得スキル)
加護:生命を司る女神 ヴァニラの加護
(ミラ、随分育ってるね。)
〈本心を常に偽ってましたので、気がついたら偽装を修得したと考えられます。魔法のに関しては、日々のプログラムによりレベルがどんどん上がって行きました。〉
(10歳過ぎたら吸収力の効果が無くなるからそれまで努力しないとね。)
そう心に誓い、2歳が始まったのであった。