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俺、この戦いが終わったら魔法少女になるんだ  作者: 虹ぱぱ
二章:癒し手の魔法少女
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55話:踏みにじられた尊厳

「四葉」


 全てを終えた俺は、九米から四葉を解放する。


「え?」


 惨状をみて、四葉が声を上げる。


 股から引き裂かれた鳳凰院凶(あいぼう)をじっと黙って見つめて震える九米。

 すすり泣く全裸のカルマ。かぶっている布団の一部が盛り上がっているのは仕方ない。生理現象だ。


 そして、笑顔の俺。


 九米にはきつく口を開くなと厳命しておいた。躾の成果か大人しく聞いている。まあ、一応何が起きるのかわからんからな。


「え? え? 何があったの?」


「気にするな。教育的指導だ。」


 すすり泣くカルマに声をかける。


「おい。カルマ。」


「うっく……ひっく……。奪われちゃった……汚れちゃったよ……ごめん……ゆうきちゃん……っく、ひっく」


「おい」


 声に怒気を乗せる。


 びくっと震えるカルマに囁く。


「俺の言う事は?」


「絶対です!!」


 反射で答えるカルマ。


「大暮先生はどうした」


「え? ゆうきちゃん? えっと……学校に行ったんじゃないかな?」


「……律儀な事だな……」

 休んでもよさそうなもんだが……。教師では立場が違うか。浮かれすぎずに締める所は締めているのか。


 それを……昨日発揮してもよかったんじゃないか?


 また怒りが湧きそうになる。まあ、いい。大暮先生は真面目なだけだ。


「ハートちゃんはどうしたの? ……どうしてあんな事したの?」


「あ? ただのモーニングコールだ。来た理由は情報の整理と今後だ」


「も、モーニングコール? あ、あの黒龍モーニングデストロイヤーみたいなのが?」


「あ? 何か文句があるのか? モーニングコールの文句は俺に言え!」


「ひい! な、なんで、怒ってるの? なんで蒼天みたいなの? 言ったらひでぶな感じにするんでしょう!!」


「……まあ、いい。早く進めろ。」


「ええ! そんな軽く!! 僕の尊厳を踏みにじっておいて!! 本当にやばかったんだよ!? 途中からゆうきちゃんも現れたんだ。喘いで、口も塞がれて、堕ちていく僕を悲しそうな目で……」


「……どうでもいい。情報は?」


「ぐふっ。あ、あんなじわじわくる恐怖は初めてだったのに……恐ろしくて痛いだけなら耐えられたのに……あんな気持ちい……。もう……ほんとにもう! ………………情報ねえ? ……あるよ」


「ほう? なんだ?」


「確定ではないけど、高確率で『癒し手』が特定出来た」


「っ!! 何!?」

次回『56話:進展』

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