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俺、この戦いが終わったら魔法少女になるんだ  作者: 虹ぱぱ
一章:覚悟する魔法少女
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5話:状況2

「魔法を信じてもらう方法として。今、スペードの魔法を見てもらってもいいんだけど。トリックを疑うよね?」


 確かに目の前でみても仕掛けを疑うだろう。


「もっと確実な方法がある。君が魔法を使うんだ。」


 あ?何を言っている?俺が……魔法を使う……だと?


「気になるよね?気になっちゃうよね!? 魔法使えるなんて夢とロマンにあふれているよね!?」


 天凶院は、けど……と続ける。


「まずは説明してから。じゃないといきなり暴れられても困るし。」


 魔法……ね。


「君らが僕を狙った理由はおそらく僕の技術だろう。君の意識がその身体を自由に操っていることだけ見ても、オーバーテクノロジーだろう?」


 正直に言うと催眠を疑っている。覚めない悪い夢。


「あ。ちなみに催眠じゃないからね。君みたいな元おっさん騙してもなんも得にならないし。」


 っち。さっきから先回りしたように思考が読まれる。

 なにかそういう装置を疑うがそれらしい違和感はない。気になるのは首輪だが。


「首輪は保険だよ。心を読んだりとかそんな素敵機能はついてないよ。心拍数のモニターで推測は出来るけど。まあでもモニターはここにはないから君の思考を推測して話している。」


 言葉通りなら、恐ろしく頭が回るやつだ。厄介だ。


「心を読んだりする機能を昔付けてさ。スペードで試したんだ。けど彼女の考えてたことは・・・・。これ以上は、僕も怖くて言えない。女の子の考えることなんて妄想で保管すればいいんだよ。……そうしなきゃいけないんだよ」


 なにがあったのだ。あの毒舌少女の思考は多少、興味あるんだが……。


「首輪は爆弾。起爆する条件は2つ。僕が死ぬこと。後は僕が願えばいい。システム的に言うなら指紋認証とかの脳波版みたいなのイメージすればいいよ。」


 真実かは置いておいて……。うかつに殺すことも、捕縛することも出来ない。

 脳波を遠隔で認証する?普通なら笑い飛ばすところだがこいつの異常性は身をもって体験している。


「さて。まだ信じてないけど魔法がある前提で話すよ。君を僕の最高傑作に入れた理由はもちろん慈善事業じゃない。」


それは、そうだろう。理由なく敵であった俺を蘇らせる意味がわからない。


「君は選ばれたんだ。侵入した経路があったよね?あそこに張ってた罠で選定してたのさ。その身体に入って耐え得る屈強な魂の持ち主を」


「つまりお前の」


「実験の為に死んだんだ。君達は。厳密には君以外は実験のステージにも上がれなかったけど。」


 カッと瞬間で殴り飛ばしそうになる自分を抑える。

 クソ。やるせない気持ちでいっぱいになる。

 ここを攻めるように裏でなにかしたのはこいつだろう。

 実験の為の良い検体を手に入れる為に。

 だが、罠と知ってなお攻め込んだのは俺たちだ。


「懸命だね。僕は本音は────検体を手に入れる為の釣りだ。けど、僕がやったことはただの略奪者への自衛だからね。僕の技術という財産を狙った賊に対する報復。」


 グッと我慢してなにも言わない。

 ただの逆恨みだろうとこいつをいつか殺すのに躊躇はないが。


「なんにしても君は合格! 晴れて実験も成功だよ。君はこうして動いている!!」


「・・・・・」

「さて。これで現在の状況は把握できたかな?まだ質問ある?」


 話を整理する。


 こいつの目的は『魔法少女隊』とやらを作ること。

 俺の上の連中はこいつの技術を欲した。

 その為に俺達が送り込まれた。

 だがそれ自体がこいつの張った、実験用の素体を手に入れる為の罠だった。

 罠であっても凌駕出来ると、命をチップに賭けたが俺達は惨敗。全滅した。

 そしてあの罠で最後まで生き残った俺は、こいつのテストに合格。

 見事に合格した俺は意識をこの少女の体に移植された。


 色々問題はあるが聞いておくことが2つ。


「この体の本来の意識は?」

 この体の持ち主、少女自身の意識だ。

「ん?いやいや。持ち主なんていないよ?あえて言うなら僕だけど。創ったって言ったじゃん。産まれたっていうよりその体は───。こういう言い方は好きじゃないけど『人形』って説明が早いかな。」

 つまり自意識が元々無い?

「その体は君っていう精神が入るまで心臓すら動いてなかったから。君の意識が幼い少女の意識を乗っとたとか考えているなら間違ってるよ。」

 真実かどうか判断する材料はない。とりあえず納得する。もう一つ聞くことができたが。


「では何故、それ程の技術がありながらこの体は『人形』なのだ? 人にも出来たのではないか?」

 動き、記憶さえあれば後は感情で肉付けされる。それが精神だと考えていた。

「うーん。それは僕の力不足。今はそうとしか言えない。だからどうしても屈強な魂が必要になったわけだし。」

 技術面の問題か・・・。判断に困る回答だ。俺ではこいつの技術のレベルが測りきれない。保留だ。


「次に『魔法少女隊』を作ってどうする気だ?」

 俺は次の質問を投げかけた。

次の回で状況説明のたるーい回は終了です。


次回『6話:状況3 そして初陣』


触手プレイもあry

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