★48話:はんたーはんたー2
俺は服と下着を脱いで、風呂場に入った。
シャワーを流し、浴びる。
しばし、熱めに出したシャワーを頭から被る。肩から温まる感覚に体が痺れる。
「ふー……」
深く息を吐きながら浴びる。体の疲れを自覚する。気を失わずによく持ったものだ。
脱衣所に気配がする。……四葉か。
「着替えとタオル置いとくね!」
「……ああ。ありがとう」
扉越しに聞こえた声に返答する。
「……」
気配が去らない。ごそごそと物音がする。
「あ?」
声を上げたときには、扉が開いていた。
居たのは全裸の四葉だ。
「うっ?」
おもわず呻く。……カルマの作った『魔力推定計測装置』は正確なようだ。
これで10歳。これで10歳か……。
まあ所詮は子供だ。将来有望であろうと子供。食指は動かん。カルマであるまいし。
友人なら一緒に風呂に入るのは普通か?
「鳩子ちゃん。背中流してあげる!」
……まあ、いいか。
「そうか……。ありがとう。」
四葉が泡だらけにしたタオルを片手に背後に回る。
正直、背後に回られるのは好きではない。だけど、不思議と嫌な感じはしない。
しかし、何故かぞわぞわする。本能がなにか危機を訴えているような……。
「じゃあ洗うねー♪」
疲れている為か、どうでもよくなる。
まあ、いいか、と。
「……ああ」
返事と共に四葉が背中を洗い始める。
ぼーっとそれを受け入れる。
ゆっくりと、ゆっくりと背中をこすられる感覚。くすぐったい。けど、心地いい。
「んっ……。んっ……。んしょ……。はあ……。はあ……。」
一生懸命に背中を擦ってくれる感覚。たまに当たる胸の感触が現実に引き戻す。
というか、息が荒くないか?
「おい。四葉?」
後ろを振り向かずに声をかける。
「はあ……はあ……え? 何?」
「いや、大丈夫か? のぼせるほど熱くないと思うが……」
湯船にも浸かっていない。
「大丈夫♪ 次は頭洗ってあげるね!」
「あ。おい……」
俺の声も聞かずに背中、ついでに頭がシャワーで流される。
水流に自然と口を閉じる。
流れるようにシャンプーをつけた手で頭を洗い始められる。
「はあ……はあ……。ながーい……綺麗……。鳩子ちゃん……綺麗……」
うわ言の様に洗いながら声を出している。
なにか艶があるというかぞわぞわする。あちこちを見られている感覚。
「んしょ……。んしょ……。んっ……んっ……。んしょ……」
んっ……。と言った時に、四葉の胸やその先端があたる。
「おい。さっきから胸が……」
「え? んっふっふー♪ あててんのよ♪」
「あ?」
なにかおかしい。何がおかしいのかがわからない。
だが、おかしい。
流れるシャワーの水音。滴り落ちる水滴の音。耳元で囁かれる声と荒い息使い。
頭を洗われる心地い感覚と合わさってぼーっとしてくる。
この付近は初の挿絵入れるかもしれません。サービスショット。
あざとい?
大人はみんな汚いんです。ブクマ20件記念もしたいし。
次回『49話:はんたーはんたー3』




