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俺、この戦いが終わったら魔法少女になるんだ  作者: 虹ぱぱ
二章:癒し手の魔法少女
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35話:VS クロコッタ

 上空から、落ちてきた魔物を眺める。


 大暮先生は数匹出てくると言っていたが、こいつ一匹のようだ。


 大物。


 それは、恐ろしく巨大なワニのような生物だった。


「『情報解析(ステータス)』」


 まずは、情報を仕入れる。魔物にステータスが浮かぶ。


 ※※

 魔法生物 クロコッタ 

 魔力値:40000

 特性『水』

 ※※


 

 随分と、魔力が多い。俺の5倍以上だ。気を抜けば一撃で死ぬだろう。


 数値だけみれば、絶望的な差だが……。何故だろう。負ける気がしない。


「みょ、明心さん! 逃げなさい! 勝てる相手ではありません!!」

 大暮先生が警告してくる。想定以上の魔物なのだろうか?感じる重圧(プレッシャー)に焦りが見える。


「なんとか、私が引きつけます!! これは想定外です。今まで、こんな……。」


「いや。断る。あいつは倒す。倒さなければ、ならんのだろう?」


 大暮先生の言葉を一蹴する。


「そんな事を言ってる場合ですか!! あまりにも危険です!!」


 まあ、言いたいことは分かる。だが、譲れない。

 撤退するにしても検証が必要だ。7000程度の魔力では、本当に40000程の魔力に太刀打ちできないのか。見極める必要がある。

 その辺りは、カルマも確認したいのだろう。ハートの実践のデータは少ない。


「ゆうきちゃん。気持はわかるけど、多分、大丈夫。退くにしても、その辺りの見極めはハートちゃんは一流さ。だから、ちょっとサポートしてあげて。」

 

 カルマが、大暮先生に忠告する。世界最強の戦士としての俺を多少買っているようだ。

 以前に出会った鬼には、未知という驚異もあって、逃げの一手しか選ぶ思考にならなかったが、あの時のような恐怖はない。

 魔法について、多少知ったからか。

 アメルや明を守る力を欲するあまりの焦りか。


 高い壁に出会えた事はありがたい。

 俺は、これから何度も壁を超える必要がある。


 力をつける必要がある。


 地下帝国という一つの閉じた世界を、相手にする覚悟と力がいる。


 嗤う。


 (わに)と対峙しながら、嗤う。


 あれは、(えさ)だ。(にえ)だ。


 俺が力を得る為の、餌。


 鰐肉(わににく)か。悪くない。


 よく炙って、喰らってやる。



 気をつけるべき脅威は、(あぎと)。体表を覆う鱗。あれは堅いだろう。

 あとは、特性の水か。


 魔法戦闘はイマジネーション。

 イメージが大切。明が言っていた事だ。

 あいつの、特性を含めた戦法を想像する。

 そして、対策を練っておく。

 

 思考と、戦闘。並行して行う。


 まずは、先手必勝。


「俺のマグナムが火を吹くぜ!」


 集中し、リボルバーに魔力を込める。

 

 イメージするのは最大威力。


爆破流星(ブラストメテオ)!!」


 技を放ち、技に気が逸れた瞬間を狙って、死角に潜る為に駆け出した。


次回『36話:火力』

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