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俺、この戦いが終わったら魔法少女になるんだ  作者: 虹ぱぱ
二章:癒し手の魔法少女
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25話:VS 女教師 決着

「『雷針』!!」


 大暮担任教諭が雷を纏った、針を飛ばしてくる。


 避ける。避けつつ撃つ。


 相手の位置と、地形は把握済み。

 俺は、手に持つ武器の形状を変化させる。


転装(オーダー)!」


 集中(イメージ)する。


 モードⅡ(セカンド)


 筒状の口径の大きい銃に変化させる。


 撃つのは、閃光弾!


 辺り一面を白が染め上げる。

 ただ、閃光で満たすだけではない。

 魔力のジャミング。

 アメルと戦った時に土煙に紛れても撃たれた事があった。

 あの時、アメルは言った。「視界を遮るですか・・・・。戦法としてはいいのでしょう。が、魔法使い同士の戦いで、それはあまりにも悪手です。」と。


 魔力の探知。それによって位置を割り出しているのだ。あの日の失敗を俺はそう、分析した。カルマとも意見は一致する。ただ、視界を遮るだけでは無意味。


 それゆえに、ジャミング。

 

 閃光と共に空白を生む。もう一度吠える。


転装(オーダー)!」


 集中(イメージ)する。


 モードⅢ(サード)


 さっきとあまり形状の変わらない銃を生み出す。


 次に撃ち出すは煙幕弾。 

 閃光は一瞬。だが、いまだにジャミング効果のある力場に煙幕を生み出す。


 眼も、魔力探知も効かない状況に焦りが生じたのだろう。

 針を乱射している。


 俺に届く何本かの針を、魔力が弾く。

 俺に届く針は、ただの針と化している。ただの針程度の物理攻撃は今の俺には届かない。


 大暮担任教諭が乱射している針は当然、雷を纏った針だろう。

 だが、俺が張った煙幕がそれを無力化する。


 無論、俺の攻撃も威力が格段に落ちる。

 リボルバー形態では、遠距離から意識を狩るほどの威力は望めないだろう。

 『爆破流星(ブラストメテオ)』なら可能だろうが、威力が高すぎる。半身くらい消し炭にするだろう。


 それでは、意味がない。敵の敵は味方ではないが、少なくても情報を分析する限り地下帝国側ではなさそうだ。勝手に勘違いして、襲いかかってきているのがいい証拠だ。


 あくまで、捕縛。


 俺は、飛んでくる針の方向を基に、先ほど把握した相手の位置を比較して、現在の位置を脳内で割り出す。

 気付かれずに、音もなく校舎の壁面を駆け上がっていく。


転装(オーダー)


 駆けながら呟く。


 集中(イメージ)する。


 モードⅣ(フォース)


 武器がライフルへと変化する。


 屋上でライフルを構え、狙いを絞る。

 

 口の中で、セリフを呟く。


 「狙い撃つぜ!」


 仕様なのだ。


 カルマ(あほ)が定めた制約。

 決め台詞(セリフ)と技名。

 

 大事なことだからもう一度言う。仕様なのだ!!


 「幻影魔弾(ファントムバレット)


 技の名を呟き、引き金を引く。


 音はない。

 気配もない。

 殺気もない。


 ただ、目標に向かって突き進む。

 

 その弾丸は、俺が撃ちだした、煙幕を散らすこともなく、目標に忍び寄る。


 音も、気配も、殺気もない魔弾。幻影(ファントム)


 大暮担任教諭の(あご)を撃ち抜く。


「ぁ」


 どさっと、大暮担任教諭が崩れ落ちる音がする。

 俺は、煙幕を晴らし地上に飛び降りる。


「九米」

 白い球体に声をかける。


「僕と契約して、魔法少女に――「いわせねえぇよ!」」 

 いつものセリフを吐きながら、球体にくっついた九本の尾が伸びる。


 ウネウネと。妖しく蠢く。

 大暮担任教諭を締め上げていく。


 大暮担任教諭の意識を刈り取り、捕縛が完了したことを確認した。

次回『26話:先生と呼びなさい』

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