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俺、この戦いが終わったら魔法少女になるんだ  作者: 虹ぱぱ
二章:癒し手の魔法少女
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18話:手掛かり

 転入から一週間が過ぎた。

 

 進展はない。

 

 が、一点だけ気になることが出来た。

 今日の放課後はその調査を行う予定だ。


 他にも何点か、気になる部分はある。

 しかし、優先順位はあくまで「癒し手」だ。


 この所、日課になりつつある朝の靴箱での張り込み接触を行うべく、朝も早くに登校する。

 一応、念のためだ。

 最近の接触調査等で、カルマの分析と俺の調査での感触は大方一致する。


 多分、もう接触調査を行うのは無意味だろう。

 だが、それでもと惰性を続けている。

 他に出来ることも思いつかない。


 早く、見つけたい。


 早く、目覚めて欲しい。


 感じる焦燥感。


 だが、今日。それも少しは進展を見せるだろう。

 おそらく。勘でしかないが。カルマはもしかしたらなにか掴んでいるかもしれないが。


 癒し手と他に気になることはもしかしたら、繋がるのかもしれない。


 この小学校は、少しおかしい。

 俺も気づくのが遅れた。おかしいな、とは思いつつ。


 放課後。驚く程、人の気配がなくなる。

 

 あくまで小学校だ。クラブ活動があっても、日が落ちるまで行うようなものではない。

 人の気配が希薄になるのは当然なのだ。

 だが、おかしいと思う。


 まあ、そのあたりの確信を得るには放課後だ。

 そこで、調査を行う。



 そんな事を考えながら登校途中の道を歩く。

 

 考え事をしていたが、気付く。

 背後に立つ者を投げ飛ばす。


「うわあ!」


 確認するまでもない。勇者だ。投げ飛ばして、腹を踏みつける。


「ぐふっ!」


 蔑んだ眼で見下ろす。もう慣れた。流れるような動作で行い、言う。


「死ね。クズが」


「!! ありがとうございます!!」


 ここ数日でわかった。こいつは変態(マゾ)だ。

 いや、元々は違うのだろう。俺を(あね)さんと呼ぶようになったあの日から。なにか目覚めたのだろう。俺に対して、度重なる追跡行動(ストーキング)。日に日に増していく、勇者の(スキル)

 子供(がき)相手に大人気ないとは思ったが、鬱陶しかった。手っ取り早く体で分からせようとしたのがミス。まあ、初っ端に投げ飛ばした俺のミスではあるのだが。『常在戦場』の心構えが抜けないのだから仕方ない。

 

 どふっと腹をに蹴りを入れて、勇者の意識を軽く刈り取る。加減はするが、ついてこられるのはうざい。


 こいつの目的は、スカートめくりから、俺に虐められる事に移行している。

 まあ、いい。鬱陶しいが、そこそこ子供(がき)にしてはカリスマ性と基本能力(スペック)が高いやつだ。

 適当に喜ばしてやれば、何かの役に立つかもしれない。

 そう、思ってないとやってられない。


 校門にたどり着いた。玄関に向かうとそこに、ここ最近見慣れた4人組がいた。

 


次回『19話:麗葉ちゃんと愉快な仲間たち1』

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