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１３．５話：呪い

「やはは。先に言ってよ。サタン様に許可獲ってるとか。裏切られたのかと思っちゃたじゃん？」

「ぐ…………」

箒を手にした女が、仮面をしてライダースーツを着た女を踏みしめる。

「一応、ここは私の管轄だしさー。挨拶もなしに君みたいなのが、領域(テリトリー)に入ったら、何事！？　って思うじゃん？」

踏みつける足に力を込める。

「ぐ…………ぁ…………」

「そしたら敵(あいつら)がいるじゃん？　そりゃ撃つじゃん？　私、悪くないよねぇ？」

「………………」

「ま、いいや。やはは。なんか面白い娘がいたし、来て良かったよ。障壁、突き抜けられちゃった。いやー。あんたでも無理なのにねぇ？」

「…………ぐぅ…………」

再び、足に力を込められる。

「娘とか関係ないじゃん？　そうゆう危ないやつを逃がす手伝いするとか。馬鹿じゃん？　もっと遊びたかったのに。・・・やはは？　聞こえてる？　ビッチ？」

「…………っは。聞こえてるさ。処女臭い女の―――」

足を振り上げ蹴りつける。

「ぐっあぁ！」

「黙れよ。ビッチ。あんたは昔から気に食わない。雑魚のビッチでババアが。賞味期限が切れてんだよ。サタン様の許しさえあれば、あんたなんか・・・」

「……はは。……貴方は、まだ処女なの？その歳で？あんだけ付きまとってて、サタン様の寵愛を受けたこともなく？……あっはっは―――」

蹴りつける。

「………………」

「やはは。熱くなっちゃた。聞こえてる？まあどっちでもいいけど。」

「………………」

「いい事、教えてやるよ。あんたの娘は助からない。」

「………………」

「あの変態の腕を信じてるんだろーけど。はは。ちゃんと念を入れた。『呪い』を入れた」

「………………っ」

「心臓にね。次、あんたの娘に会える可能性は3つ。魔女化、失敗作、死体。」

「………………うぁ！」

「やはは。」

仮面に覆われていない、半分側の眼で、箒を持つ女を睨みつける。

「んー！！　気分いいな！！　ねえ？　やっぱあんた洗脳きれてる？　違う？　判断がつかないなー。あんたみたいに変わってるやつを虐めるのキモチイイー！」

蹴りつける。蹴りつける。

蹴られながらも女は思う。

信じたのは少女。あの何処かであった事のある気がする少女。娘の友達だと言ったあの少女。

蹴りつける。

女が気を失うその時まで。それは続いた。

アメルサイド。

ちょっと補足で入れるかと、思いつきで。

まあスルッと。

前話で予告やったので今回はお休みー