金剛石女神は泣かない
ずずずーーん。
カシャカシャカシャ
しゅううーーん!
ばちこーん!!
俺と翼くんの家が解体された。
えっ、という間も無く、
色んなサイズの石が飛んできて、
合体ロボのように組み合わされた!
土埃の中光輝く神殿が現れた!!
えええええー!
「うむ、良い出来だ。」
「コレが伝説の大神殿ですか!」
「1番上の小部屋が、我が祈りを捧げるスペースだ。そこからの光は四方八方を照らすだろう。」
「あ、ありがたやっ!」
感涙にむせる人々。特にフエルドラド人達。
「一階のここが皆が祈り集まる大広間。我の像もおいてある。
その奥のスタッフオンリーのところが、居住スペースだ。
候補者2人と翼氏はそこで暮らしてもらう。
お家を壊して悪かったな?」
「いえいえそんな。」
「君たちの私物はそれぞれの部屋に運んだよ。」
女神さまは声をひそめて
「ベットの下の本もな?」
マイガッ。
「ええと妙齢の男女が一緒に住むのは、?」
ヴォルトさんがオズオスと話しかけてきた。
「枯れてる爺様の翼さんはともかく、
さっきからテルは女神様の胸元や、足をエロい目で見てます。」
えっと、薄い服の超べっぴんのお姉様が、
至近距離で飛び回っていらして、胸も足もあまり隠れてないから、つい、チラチラと。
「オマエは危険なのか?」
いえいえいえ!
「まあ。見てろ。」
オリハルコンを出して女神さまは
ストン!と自分の左手首を切り落とした!
ひええっ!
「大丈夫だ、痛くない。それに、コイツ動くぞ!」
どっかで聞いた名セリフを聞いて、下を見ると落ちた手首は動いてる!
なんで?
「で、こっちだ。」
切断された手首からは血はでていない、骨も筋肉もない?肌と同じ白い断面が光っているだけだ。
「!!!!!!!!」
一同無言だ。
ヒョイと拾って女神さまはくっつけた。
「伝説の通りだ。私は石が変化したものだ。
モース硬度は10はある。」
じゃあ、髪が七色に煌めいているのは。
永遠の輝き的なもの?三ヶ月分がなんとかっていう。
親戚のお姉さんが見せてくれたことがある。
「純粋な金剛石ではない。
もっと軽いし、火にも強いぞ。
だから私に危害を加えたり、交配できる人類はいない。」
ですよね。
「あとは、ひかりか。」
女神さまが二、三本髪を抜いて手でまるめたら
指輪ができた。
「コレに加護をこめた。良からぬ気持ちでよってきた奴を氷づけにできる。」
「!ありがとうございます!!」
「でも確かにな。神殿の管理をするのは人手がいるな。では、あと男女5人ずつ増やすか。
希望者はいるか?」
そうやって増やした人達にも女神様は加護の指輪を
渡した。
みんな掃除、事務手続き、護衛などをするそうだ。
…あのう、女神様、俺指輪もらってないんですけど。