画面の中の貴方は
「ううーん??」
突然、女神様が俺の周りをぐるぐる周り始めた。
「な,なななんすか?
「やっぱりここから気配がする!
えいっ!女神ビーム!!」
ひいいいいっ!
「やめて下さいっ、服がっ!」
「ホラ?コレコレ!」
紙吹雪のように吹き飛ぶ俺の服!
その中からスマホをとる女神様。
「これが伝説の女神ビーム!見れてよかった!!」
「ありがたいのう。」
むせびなく一同、
「スマホだったら!言って?ポケットに入ってたから、簡単に出せたから!
服、どうするの、服!ねえ!
もうう。こんなっ!!
みんなの前で全裸だなんてっ!!
こ、こんな屈辱っ!!!
くっ、ころっ!!」
「テルくんたら、
流石にリアル厨二病だよねえ、
生で、くっ、殺せが聞けるとはなあ。
そうそう、くっ、ころで切るのがツボなんだよなあ。」
しみじみと感心する翼くん。服貸して?つうか、持ってきてえ。
「ああ、もううるさい!復活の日!」
まばゆい光がさす。
いきなり服が復活した。
「おおっ、長年の腰痛が治ったわい。」
「おおお、しつこい水虫が。」
「放置してた虫歯が!」
「つらい便秘が!失礼、…ちょっとはばかりを。」
「これから、ティルクスの気配がする!」
「スマホからですか?」
立ち上げた。
待ち受けにしてるのは、あのオッドアイの黒美猫の姿。
「黒髪にパープルアイと緑の目!!
ティルクスと同じよ!何故ニャンコなの?」
「そうだ、そうだ、ティルクス神はオッドアイであらせられる。」
「騒がれてるのが嫌でいつも髪で隠してらっしゃるそうだ。」
「髪が風でめくれて、
ああ、気づいたのか?って言うのが伝説だよね。」
ええっ?ここの神様も厨二病なの?
すると
画面からホログラムの様にお猫様の立体映像が現れた!
「すげえ。スターウォーズのレイア姫みたい。
今の携帯ってこうなの?」
陽司さん、残念ながらちがいます。
みるみる等身大になったお猫さまは口を開いた。
「あー、テステス。
聞こえてる?ルイーナ?」
「聞こえてるわよ、ティル。」
「実はね、もう三百年くらい前になるかな?
穴から日本にきちゃってね、帰れないんだよ。」
なんですって??
「君はゴーデイかあ。
もう5番目まで行っちゃったかあ。」
何ものかが、僕といれかわりにそちらへ
行ったんだと思う。」
「何で猫なの?」
「魔力の温存さ。」
お猫様はペロっと赤い舌を出した。
「ティルクス神様。
私はここの村長のヴォルトと申すもの。
そのお話ではこの世界はもう、貴方様のご加護はないのですか?」
声が震えてる。
「それなんだが。ゴーデイ。
3番目と4番目との繋がりはあるかい?」
「昨日起きたばかりなの。
2人とも眠っていると思っていたのよ、
そういえば、気配がない?ないわ、」
はあっ。お猫様は息をはいた。
「多分ね。二百年前に3番目が。
百年前に4番目が目覚めてるね。
うん、百年しかもってないんだね。
1人でこの世界を守るのに。」
それどんな千年女王。