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異世界に召喚されたので、好き勝手に無双しようと思います。〜人や精霊を救う?いいえ、ついでに女神様も助けちゃおうと思います!〜  作者: 月城 蓮桜音
第一章

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第47話 第三陣 スタンピード ★デューク SIDE

 違法魔道具事件のあったパーティーから5日後。事件は解決しないまま、3回目のスタンピードの予言日となった。


 第三陣となった第二王子とその婚約者は、我々魔導師団の同行を拒否した。

 

「お前達がいた所で何の役にも立たんだろうが」

 

「しかし、それでは魔物が城下へ――」

 

「そんなヘマはせん!邪魔だから帰れ!」

 

 第二王子は一切耳を貸そうとしなかった。その婚約者は偉そうに持って来させた椅子に座って、日に焼けると文句を言っていた。

 

 それだけでも既にイライラしていた。隠密魔法を使える私と副隊長のみが残り、他の部下達は城へ帰還して待機する様に命令する。

 

「良いか、私がここに居る事は、カミル殿下以外に言うなよ。最悪は副団長をメッセンジャーにするから、直ぐに動ける様に最低限の準備を頼んでおいてくれ」

 

「団長……わざわざ団長が捨て身にならなくても……」

 

 部下の言いたい事も分かる。ただ、我々はデュルギス王国の魔導師団なのだ。民を守る義務がある。

 

「これは国の為であって、アレを守る為に残る訳では無い。無理を言って従わせた者達がまともに戦える筈も無いだろう?必ず怪我人が出る。そして、最悪は壊滅するだろう。そうなった時にスタンピードを放置は出来ないよな?魔物が50万匹も街に傾れ込んだら……?」

 

「うっ、確かにその通りですが……」

 

「陛下がアレをお試しになると、カミル殿下へおはなしになったらしいのだ。結果は見えているが、『試しもしていないのに何を言う!』などとアレの取り巻き達に言われたら?もうアレを試すチャンスなんて無いだろう?全てを今回のスタンピードで終わらせたいと、陛下は考えていらっしゃるのだ」

 

 部下達を宥める様に、自分に言い聞かせる様に言葉を紡ぐ。国の落ち度となっては困るのだ。陛下もそれが分かっていて、我々にも同行する様に仰られたというのに、何も分かっていない第二王子にはキッチリ落とし前をつけてもらうつもりでいる。

 

 証拠を得る為に、副団長には動画の水晶をスタンピードが起こってから終わるまで、録画するように言ってある。後始末までしっかり撮るようにと。誰のお陰で被害が少なくて済むのか知って貰わねばならない。

 

 この計画は、リオ殿が立てられたのだが、あまりやりたく無いようだった。それはそうだ。一部の人達は犠牲になる可能性が高い計画だからな。だが、早いうちに手を出して助けてしまうと、アレの落ち度にはならない。自分で解決出来たのにと言われてしまえば、こちらの負けも同然なのだ。

 

 だから、リオ殿が考えた計画は、怪我人をひたすら城に運んで欲しいというシンプルなものだった。全滅寸前でカミル殿下と魔道士団の団員が全力で魔物を屠る。怪我をした者達は、リオ殿が全力で回復魔法をかけると。


 そして、リオ殿で間に合わないと判断した時のみ、師匠に手伝って貰う算段だ。師匠が最初から手を出しては、カミル殿下とリオ殿の手柄に出来ないからだな。

 

 私の見積もりでは、開始から30分も経たずに怪我人が大量に出ると……手柄を立てようと下手に突っ走る者がいると踏んでいるから、間違い無く30分以内にパニックになるだろう。

 

 何故、アレは自信満々なのか……自分は一切戦う気は無いようだが。魔法や剣の練習も、一切していないと報告を受けていた。

 

 さて、そろそろスタンピードが起こる時間だ。前以てソラ殿に時間と場所は聞いてあるし、カミル殿下からの命令や連絡は、ソラ殿がしてくれる事になっている。

 

「魔物が現れました!」

 

 副団長が撮影を始める。私は怪我人を探して城の近くまで運ぶだけだからな。城の手前には救護用のタンカを運ぶための人員を配置してある。第二王子の近衛騎士達には怪我人は城の近くまで運ぶように言ってある。

 

 近衛の隊長であるサイラスは私の従兄弟の子だ。今回のスタンピードが無謀である事を充分理解していて、私の怪我人を助けたいという考えを受け入れてくれた。

 

 サイラスの部下や攻撃力に自信の無い者達を、怪我人の運搬に回してくれる事になっている。第二王子の近くまで魔物が来る前であれば、近衛は前線に立っているから指示が出来るのだ。犠牲は出来るだけ減らしたいという想いは、部下を持つ者なら強く願うものだからな。

 

「た、助けてくれ――!」

 

 早速怪我人が出たようだ。近くの者達が必死に助けようと、その男を数人がかりで抱えて運んでいる。

 

「リュカ、行って来る。後は任せたからな」

 

「はっ!お気をつけて」

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