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銀河の果てで  作者: 天河 礼昴
変貌
18/18

サイゴの星

 いよいよ完結です。


 この作品を初めてご覧になる方は、ぜひ、第一話、「CN-1131」からご覧になって頂けると嬉しいです!!


 それでは、本編始まります。どうぞ最後まで、ごゆるりとお楽しみくださいませ!

 それからはヴィランを休め、ボク一人で作業を進めた。一体どれほどの時が経ったのか。アークのシステムは少しずつではありながらも、修復されていった。ボクたち二人で作業していた甲斐もあってか、内部も外部もだいぶ修復が終わりつつあったアークは、途切れ途切れではありながらも、ボクとの通信が少しずつ戻ってきていた。


「あとちょっとだからな…。頑張れ……」


 そして遂に。その時がきた。


「____シナロワ……」


「…アーク…!!やっと…気づいたんだな…」


「あれから…どれくらい……」


「半年だよ…。もう…目、覚まさないかと思った……。良かった…」


「ごめんなさい。ありがとう、シナロワ」


「いいんだよ、ボクだけじゃない。ヴィランの力がなかったら、お前のこと、直せなかった」


 ボクは半身振り返り、ヴィランの方を指す。すると、アークは驚いた様子で声を上げた。


「ヴィラン…?どうしてここに…。シナロワとはもう会わないって……」


「…オレ、アークトシナロワ タスケラレタ。ダカラ、オンガエシ シタカッタ」


「……ヴィラン…」


「デモ、コレカラ ズットフタリイッショ。オレモ、ソバイル」


「…!一緒に居てくれるの?絶対?約束?」


「ヤクソク」


 ヴィランがそう優しく言うと、アークは今まで聞いたことのない声を上げて喜んだ。よっぽど嬉しかったのだろう、二人して宇宙(そら)に飛び上がり、楽しげに飛び回る。


「おぉーーーい!!ボクを置いて行くなよぉーっ?」


 そんな笑い声の響く宇宙には、数多の星が瞬いていた。



 ボクが故郷の星を発ち、五年の月日が経った。今では、アークとルドロフィと過ごしたMHRA-224がボクの故郷となっている。


 アークが目覚め、二人とボクとで世界を救いに行こうとしたあの日。ボクたちが故郷の星に帰ると、ボクの知るCN-1131は消えていた。ヴィランが首都を半壊してしまったのが功を奏したのか、国はすっかり平和を取り戻し、首都は交易都市と化し、隣国とも国際間での貿易が進んでいた。けれど、残っていた唯一の家族だった母さんは家で一人で亡くなっており、ボクがCN-1131にいる意味は無くなってしまっていた。


 そして現在。母さんをMHRA-224で天に返したボクは、第二の家族、アークと、ヴィランと、共に過ごしている。不便はなく、何不自由なく過ごしている。ただ、一つ気がかりがあるとすれば、もっと家族に寄り添って、一緒に居てあげれば良かった__それだけだ。



 ボクはこれからも、この星で生き続ける。母さんの分も、アークアの分も。そうすればきっと、このわだかまりはボクの生き甲斐に変わるはずだから。

 最終回、いかがでしたでしょうか。楽しんでいただけましたら、幸いです!


 活動報告でもお知らせさせていただきましたが、今作、ルドロフィ視点のものも書いてみようかなと思っております。


 明後日から投稿予定ですので、よろしければそちらの方もご覧いただけると幸いです!


 それでは、「銀河の果てで」最後までお付き合い頂きまして、誠にありがとうございました!!また次回、お会いいたしましょう!!

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