プロローグ
2024/12/22
墜落したスクランブル機との通信より
「アンノウンをレーダーで確認。これより接近する。」
数分後
「アンノウンを視認した。航空機ではない。一対の羽と、両腕に鋏のような存在を確認。」
その直後
「アンノウン、急接近!回避行動をとる!......だめだ!振り切れない!うわああああああ!!!」
2026/12/26
フィリピン人農民による証言
「確かに僕は見たんですよ!仲間には信じてもらえないですけど...。あの日、外で農作業をしてたら、ジャングルの奥に大きなカマキリの化け物を見つけたんですよ!僕は咄嗟に木の影に隠れたので奴には気づかれなかっただけかもしれない。カマキリって、肉食でしょ?もしあんなのに見つかったら、すぐに食われちまいますよ!」
2027/1/9
イタリア・ローマタイムスより一部抜粋
「シチリア海で漁船沈没 謎の巨大生物によるものか」
「本日午前6時頃、シチリア海峡で漁をしていた一隻の漁船が、正体不明の大型生物と思われるものに接触し、沈没した。なお、この漁船の乗組員は全員無事救出されており、乗組員の一人はその生物について『大きなウミヘビかドラゴンのように見えた』と証言している。」
2029/2/3
ニュース中継より
「新潟県妙高山で発生した大地震から1時間経ちましたが、現在も余震は続いています。気象庁は、今後、土砂崩れの恐れがあるとして、周辺地域に対して避難指示を出しました。......あ!今、妙高山の山肌が崩れて、あれは...生き物です!赤い表皮を持つ巨大な生き物が現れました!頭部には角のようなものも確認できます!」
2030/5/19
某報道番組より
「現在世界中で相次いで目撃されている数々の巨大生物について、国連は、それらを『怪獣』と総称することを決定しました。2024年に日本国領空内で有翼種が確認されてから、世界各地で出現頻度が年々上昇しており、先月も、メキシコ・イスラデマーラの火山の活性化の際に、火口内より身長50メートルの生命反応が確認されたほか、オーストラリア・シドニー近海では、亀に似た大型の個体が目撃されています。また、アメリカ国防総省の公式発表のよりますと、太平洋で訓練航海中だったアメリカ海軍所属の原子力潜水艦・バージニアが、全長約200メートルの個体の反応を探知したとのことです。」
2030/8/20
国際調査船・オラティオ号乗員の音声通信より
「前方に調査目標の島を発見。これよりカッターに分乗し、上陸する。」
「調査班全員の上陸完了。調査を開始する。」
数時間後
「地下に続いていると思われる洞窟を発見。進入し調査を続行する。」
数分後
「おい、何だここは......地下に巨大な空間を発見。それに...壁画のようなものもあるぞ...2足歩行型の恐竜と、3つ首の竜?それらが...戦っているのか?一体、何を表しているんだ?世界で出現している怪獣達と何か関係があるのか?」
数分後
「島内の探索を終了。これより帰還する。...ん?何だ?海面が......おい、何か出てくるぞ!あれは...まさか、背鰭か!?バカな!大き過ぎる!」