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酒中偶成  作者: 中郷居哉
3/3

雨垂れを肴に飲む

雨垂れを肴に飲む

雨垂れを肴に、飲む

みずたまりを打つ音はぴしゃぴしゃと

トタンを打つ音はとぼとぼ、と

ときおりしゃあああと駆け抜ける車の音に

グラスの氷を

カランと

合わせてみる

ひとつ、ふたつ、

みっつ、よっつ

かぞえるごとに

かぞえられなくなって、

もうひとつ、もういっぱい。

胃のふにほうってあたたかい花をさかす

ひとつ、ふたつ、

みっつ、いつつ、

春をおなかにたくわえて

さらに聞くあまだれのリズム

おのずとあたまはゆらいできて

じかんはぐにゃりとまがって、とけた


カラン……


もう音はあわせられない


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