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勇者なんて面倒事はごめんだ  作者: ガッデム
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1章 1話 

ふと目を覚ますとそこは見たことがない天井だった


木でできた天井は使いこまれ、少し色褪せたどこか懐かしさを思わせた


『ここはどこだ?』


辺りを見渡そうと首を振ろうとするが全くゆうことがきかなかった


俺は血の気が引くのを感じた


何か事故にあい、体が不随になったと思ったからだ


体から嫌な冷たい汗が流れる


俺は何かあったのか記憶を呼び起こす


俺の記憶を思いだそうとするが何も思いだせなかった


最近の記憶はもちろんの事、自分の名前や出身地、今まで歩んできた全てを思いだす事が出来なかった


頭が真っ白になり呆然としていると、視界に人影が映り込んできた


年齢は二十歳後半、金色の髪、少し垂れ目な瞳、くっきりとした鼻、小さくみずみずしい唇、今まで見たこともない美しい女性が慈愛に満ちた笑顔をこちらに向けていた


「ーーーーーーーーー」


今まで聞いたこともない言葉を話している、ただその言葉には悪意といった負の感情はなく、俺を想ってのことだとはわかった


さっきまで混乱の渦中だったはずなのに思わず俺は見とれてしまうほど美しかった


それにしてもこの美しい女性は誰だ?


こんなに美しい女性なら女優にでもなって有名人になっていたとしてもおかしくないのに


そんなことを思っていると彼女は俺に向けて手を伸ばし、脇の辺りを持ち持ち上げ自分の胸元に抱き寄せた


俺は驚き、目を見開いた


自分は成人にもなる大きな体だ


彼女のような華奢な体では持ち上げることすら不可能なはずだ


驚きの連続にもう何がなんだかわからなくなった


抱き寄せられ彼女の腕の中に抱かれる形になった俺の視線は自然と下に向けられる


その視線の先には自分の体があった


自分の体はとても小さかった、とてもではないが成人にはほど遠い、手など何も掴めないのではと思うほど小さかった


俺の体は赤ちゃんになっていた

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