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リセット〜絶対寵愛者〜【完結】  作者: まやまや
第13章〜帝国編〜
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襲撃後の報告


服従の首輪のおかげでマリージュアへの尋問はスムーズに進んだ。

その顛末を皆んなへとご報告。



「っっ、襲撃されたとは、本当ですか!?」

「お怪我は!?」



襲撃の事を伝えれば、言葉を失う人達が続出する。

蒼白になるなるのはガルムンド王国の人達。

ニュクスお母様の愛し子である私が襲撃、しかも自国でされたのだから当然の反応なのだが。



「私に怪我はなく、無事です。襲撃者も捕らえております。」



安堵るす全員。

ニュクスお母様からの神罰を与えれる事は回避です。



「どうやら、寵妃様は私がニュクスお母様の娘だと言うのが嘘だと思われていた様で、ご自身で襲撃に来てくださいました。あ、もちろん、今は無力化して拘束しておりますのでご安心を。」



その表情も、私の次の言葉で凍りついた。



「・・?どうされました?」

「愛し子様への襲撃者は、リュストヘルゼ帝国の寵妃様だったのですか?」



固い声で問うヒューイットに頷く。



「そうです。寵妃自ら私への襲撃に動きました。その時の映像も魔道具で保存しております。」



証拠はバッチリ。

言い逃れはさせません。



「それに、寵妃には服従の首輪をしておりますので、本人からも証言を引き出せますよ。」



ちらりと、ルインへと視線を向ける。



「ご自身の事、リュストヘルゼ帝国で何をしようとしたかなどを嘘偽りなく皆の前で聞き出せるでしょう。」

「っっ、!」



ルインの顔色が変わった。



「ふふ、良かったですね?服従の首輪がある限り、寵妃は真実しか語れないのですもの。リュストヘルゼ帝国や他国への証言させられます。」

「リュストヘルゼ帝国の民の1人として心から感謝いたします、愛し子様。」



深く、ルインは私へ頭を下げる。

問題だったのは、どうやって寵妃でるマリージュア本人に魔族であるかと語らせるかと言う事。

魔力を奪い、本来の姿に戻しても本人が認めなければ意味がない。



「本人からの自供も取れていますので、皆様も同様に尋問されると良いかと。寵妃には嘘偽りを述べない様に命令しておますので。」

「しかし、それでは愛し子様が服従の首輪で寵妃から嘘の証言を引き出していると思われませんか?」



懸念の声を上げるヒューイット。

その顔は厳しい。



「その心配は不要かと。皆の前での証言の前に服従の首輪の主人を変更しようと思います。」

「御身が危険では?」

「ふふ、寵妃を捕らえたのは私達ですよ?攻撃も、逃亡も許しませんわ。」


何せ、彼女は私の可愛い子達を亡き者にすると妄言を吐いた存在なのだから、徹底的にマークして攻撃も逃亡も許しませんとも。



「例え攻撃や逃亡を企てても直ぐに捕縛しますわ。生きてさえいれば証言は聞き出せますからね。」



にっこりと微笑む。

そんな私にコクヨウ達以外が顔を引き攣らせた事に気がつかないふりをする。

彼等にどう思われようと、どうでも良いしね。

魔族の暗躍を阻止する為に協力しているだけで、本音を言えば暗殺してしまえれば1番楽だったし。

そうしなかったのは、私と言う存在を周知させ魔族にこれ以上の暗躍をさせない様に牽制する為だったりする。



「服従の首輪の主人はルイン様が良いかと。」



自国の者が寵妃の企みを阻止する為に尋問すると言う体裁の方が良いだろう。

ヒューイットを新たな主人にすればガルムンド王国がリュストヘルゼ帝国を陥れる為の茶番だとか言い出す人がいそうだし。

主にリュストヘルゼ帝国で寵妃の側で良い思いをした人達がね。



「ふむ、ルイン殿が自ら自国の問題を解決する方が民にとっては良い事だろうと私も思います。ですので、ガルムンド王国の次期王として、愛し子様の案を支持いたします。」



私の提案をヒューイットは支持すると表明する。



「感謝いたします。」



そんなヒューイットへルインは感謝の言葉を送った。



「では、皆様の寵妃への尋問が済み次第、投降し捕虜となっているリュストヘルゼ帝国の兵達の前で証言させる方向で進めましょう。もちろん、最後まで抵抗して捕らえた者達の前でも。」

「えぇ、早急に事を進めなければいけません。皇帝が自国にいるとは言え、魅了されていたとなれば正常な判断も出来るかも疑わしい。」



悲痛の表情になるルイン。

今までの皇帝であるガルドフェインの行いを考えれば、この隙に反乱が起きてもおかしくないのだ。

自国民としては、他国を侵略しようとする皇帝に不満を持ち、ロッテマリー達の様に自領を滅ぼされた者達は増悪の感情を抱えているのだから。



「今日中に寵妃を尋問し、明日にはリュストヘルゼ帝国の捕虜達の前で供述させたいのですが、ガルムンド王国としては、どうでしょう?」

「ガルムンド王国としても問題ありません。我が国民達にも早く詳細を流布し、不安を取り除いてあげたいですから。」



さくさくとルインとヒューイット達の間で、これからの予定が決まっていく。

早急に解決したい問題だものね。

捕らえている寵妃に再度ルイン達に真実だけを言う様に命令してから引き渡し、私達は自室で休む事にする。



「ようやく、リュストヘルゼ帝国の問題も片付きそうだね。」



まさかの魔族の暗躍。

ロッテマリー達の復讐の為に情報を集めてみれば、世界を救う事になるとは思うまい。



「ディア様、ご報告が。」

「ん?」


リリスからの報告に、私は驚く事になる。



「リリス、本当に?」

「はい、いかがいたしましょう?」

「んー、監視だけしておいて。本人が何をしたいのか見たいわ。」

「かしこまりました。」



私からの指示に了承を示したリリスが影の中へと消えていく。



「ふう、一体、彼は何をする気なのかしら?」



呟いて、紅茶を口に含んだ。


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