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リセット〜絶対寵愛者〜【完結】  作者: まやまや
第12章〜獣人編〜
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罪の行方

ご立腹で降り立った、6人の精霊王達。

だれもが、私を犯罪奴隷へと落とす宣言した獣人族の王や貴族達へ冷たい目を向ける。



「私達、精霊王をお前達が罪に問うとは、なんとも面白い話だわ。」

「あら、自然と共にある私達がどこへ行こうとも自由なはずだけど?」

「この国の法では、精霊王である私達も王の許可がいる様ね。」

「私達は、王以下の存在なんですって。」

「そうなら、私達は下界に必要がないって事でしょう?」

「下界への加護も必要が無いって事で良いの?」



華麗なる攻撃。

蒼白になる人達が続出中。



「っっ、な、なぜ、精霊王、様達、が、」



王が声を振るわせる。



「あら?お前が罪に問うと言うから来てあげたのよ?」



水の精霊王、サーラが笑う。



「だって、ディアちゃんが見せた証拠の映像は、私達が撮ったものだもの。」



追随して暴露する、火の精霊王、ステア。



「風はどこにでもいる存在なのに、なぜ責めらるのかしら?」



風の精霊王、アーラが問う。



「いつの間にか、私達よりも獣人族は偉くなったものだわ。」



当て擦る、土の精霊王、イーア。



「ディアちゃん、犯罪奴隷へと落とすと言われて怖かったわね?」

「私達が側にいるから、もう安心よ?」



私の事を慰める、闇と光の精霊王、カティアとライアの2人。



「皆んな、来てくれて、ありがとう。私は悪く無いって言ったのに、聞いてくれなくて怖かった。」



カティアとライアの2人に抱き付く。

仲良しアピールです。



「ねぇ、皆んなは犯罪奴隷になるの?」



涙を滲ませる。



「そう、陛下が言ってたから不安で。」



にたりと、口元が弧を描く。



「そうですよね、陛下?許可無く王宮へ無断で足を踏み入れるとは、誰であれ重罪であるんですもんね?」



この発言も記録済み。

今更取り消す事なんて不可能です。



「っっ、」



否定も肯定もできない王。

ただ顔を青ざめさせ、立ち尽くすのみ。



「ふふ、精霊王様を裁く法って有るんですか?まぁ、そんな法が有ったとしとも、各国の王は許さないでしょうけど。」



誰が好んで、精霊王を敵に回す?

この世界を加護し、絶対の女神であるニュクスお母様の使徒だと言うのに。



「あぁ、力に自信がお有りの様ですし、各国の皆様と戦争でもするおつもりなのですね!?」



早く言えば良いのに。



「では、ニュクスお母様の愛し子として、私は皆様の敵となりましょう。」



首を傾げる。



「だって、ニュクスお母様の大切な使徒である精霊王を罪に問おうとするんですもの。当然、私の敵になりますものね?」



ノリノリで追い詰めていく。

欲を出すからだ。

あの時、ちゃんと私の言葉を理解し、罪に問おうとしなければ、こうならなかった。

自業自得。



「で?陛下、返答は如何に?」



どうするの?



「っっ、まさか、貴方、様は、ニュクス様の愛し子なの、ですか?」



驚く王。

他の貴族達も騒めく。



「そうですよ?まだ冒険者として生きていきたいから、新しく皇王となられる聖女、クレイシュナ様も私がニュクスお母様の愛し子である事を、心良く喜んで隠してくださっていますが。」



文句ある?



「まさか、私が愛し子と知り、ニュクスお母様まで罪に問いたいと?そんな不敬な事を考えていらっしゃる?」



精霊王達の敵意が王へ向く。



「ひぃっっ、その様な事は、決して考えておりません!ニュクス様の愛し子様!」



王が慌てふためく。

ふっ、滑稽な眺めですなぁ。



「安心いたしました。ニュクスお母様への叛意を見逃せませんもの。」



その瞬間、待った無しの処罰に移行。

問答無用の粛清です。



「それで、精霊王達への罪はどうなるのでしょう?」

「っっ、罪などと、その様な事はありません!」

「では、無罪放免と言う事で良いですね?私も、精霊王達も?」

「は、はい、当然です!精霊王様、愛し子様!」



カクカクと王が頷く。

はい、王から言質をいただきました。

これで何があろうとも、王が同じ罪で私達を責める事は可能に。



「ふふ、では、次のお話合いに参りましょうか?」

「え?次?」



ぽかんと惚ける王。

おい、王様?



「これで終わりだとでも?私や精霊王を罪に問おうとしたのに?」



バカなの?

ゴミを見る様な眼差しを、王へと向ける。



「ほら、まだ貴方への断罪が残っているじゃ無いですか?当然、王の言葉を支持した方々も同罪ですからね?」



逃がさないよ?

私の言葉に、この国の貴族様達が身を震わせた。



「では、まずは陛下。貴方には、罰として王位を退いていただきますので。」



当然の処置です。

精霊王を敵に回した者を、王位に就けておける訳がないのだから。



「王位を退く!?」

「あら、当然でしょう?貴方が王であり続けるのなら、この国への加護が失われますよ?」



その結果、誰に怒りが向く?



「自分の国の民によって王位を剥奪される方をお望みですか?」



構いませんよ?

どちらでも、私はね?

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