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リセット〜絶対寵愛者〜【完結】  作者: まやまや
第9章〜大会編〜
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大会への出場資格

私に会いに来たルミア。

ルミア達の世話は、アディライトへ色々と頼んあったはずなんだけど?

一体、どうしたのやら。

アディライトに限って、ルミア達の世話に不備があるはずがないんはずだ。



「謝罪はいらないよ、ルミア。で、ルミアどうしたの?私に会いに来る何て、何かあった?」

「1つ、ディア様にお聞きしたい事がありまして、こうしてお部屋まで押しかけました。」



頭を上げたルミアと私の瞳が絡む。



「私に聞きたい事?」

「はい。」



ルミアが神妙に頷く。



「・・ディア様は、私にあの男と遊ぶと申していましたが、一体、どうなさるのですか?」

「うん?もちろん、正々堂々とゲスナンが出る大会で勝負するのよ。」

「はい?」



ルミアが惚ける。



「ルミア、考えてみて?自分の得意とする勝負で負ける事ほど、屈辱的なものはないでしょう?」



ヤるなら、徹底的に。

その心を完膚なきまでにへし折りましょう。



「・・えっ、と、本気、ですか?」

「もちろん本気ですとも。」



笑顔で頷く。



「っっ、確かに屈辱を与える事ができると思いますが、それは大会であの男に勝つ必要があるのですよ!?」

「うん、そうだね。でも、私達が勝つから心配はいらないよ。」



逃げる?敗北?

そんなもの、私の中に一切ない。



「ですが、大会に出場するには、ルールがあるのですから無理です!」

「そんな事は知ってるわ。」



大会出場の制約。



「恐れながら、ディア様はこのモルベルト国で何処の工房にも入っておらず、鍛治師に師事しておりません!」

「うん、してないね。」

「でしたら、ディア様が大会へ出場するのは無理です!」

「まぁ、そうなんだけど。」



普通ならね?



「ルミア、1つ勘違いしてるみたいだけど、鍛治師に師事していなくても大会出場は可能だよ?」

「・・どう言う事でしょう?」



意味がわからない、と困惑の表情をルミアが浮かべる。

あれ?

普通、分かりそうな事なんだけどな。



「だって、ルミア。大会出場の条件は鍛治師からの師事の有無ではなく、工房に所属しているかだもの。」

「あっ、」

「分かった?要は、私が何処かの工房に所属していれば、今回の大会出場の権利は得られるんだよね。」



何年間かの修行の有無だったら、私の大会出場の可能性はなかった。

だが、何処かの工房の所属だけだったら?



「まさか、ディア様は、あいつの工房以外の何処かに入るつもりなのですか?」

「いいえ。」



ルミアの問を首を横に振って否定する。



「ルミア、この国で新しく工房を作ろうと思うの。」



新しい工房を作って、大会へ出場をしてはいけないルールはないでしょう?

これで簡単に問題は解決される。



「っっ、この国でディア様が工房を?」

「そう、良い考えでしょう?」



ニンマリと笑う。



「あっ、工房の責任者は表向きルミアにするから。そこの所はよろしく。」

「はい!?私、ですか!!?」

「ふふ、新しく出来る工房の責任者がルミアと知ったら、ゲスナンはどんな顔をするのかしらね?」



絶対に何かしらの反応を示すはず。

こちらに対して敵対行動をしてくれたら、すぐさまやり返してあげよう。



「これから色々と忙しくなるよ、ルミア。」

「・・そのようですね。」



苦笑いするルミア。



「まずは、工房になる場所の確保が最優先。」



それは、リリスが動いてる。

良い場所を探し出してくれる事だろう。



「ルミア、覚悟してね?」



口角を上げる。



「覚悟?」

「貴方には、レベル上げを急いでもらうから。」



私が武器を作るのは簡単だ。

が、ゲスナンの心をへし折るのは、ルミアの仕事。

なら、最高の状態で武器を作らせなければ。



「レベル上げ、ですか?」

「そう、レベルが高いほど、武器の出来が良くなるから。」



そんなスキルをルミアに与える予定。

自身の防衛にも役立つし。



「ルミア、一緒にゲスナンの悔しがる顔を見ましょう?」



手を差し出す。

そうすれば、引き締まるルミアの顔。



「ーーー分かりました。それで、あの男に復讐出来るのなら、私はどんな事でもいたします。」



私の差し出した手を取るルミア。



「ふふ、契約成立ね?」



これは、悪魔の契約なんかじゃない。

とても大切で、尊い未来への希望。



「なら、ルミア、今日は休みなさい。明日から忙しくなるのだから。」

「明日から、ですか?」

「ふふ、明日には工房の物件候補が集まる。私のリリスは優秀だもの。」



微笑み、ルミアを部屋の外へ送り出した。




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