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プロローグ
あなたは何か嫌なことがあったとき、どこかへ行ってしまいたいと思ったことはないだろうか?
それか、あんな奴どこかへいってしまえとも。
現状から申し上げると、どちらもお勧めできない。非常にお勧めできない。もちろんあなたが、"恐らく血まみれであろう剣道の防具のメンを装着した黒髪の少女”から感想を求められるという事態に、喜怒哀楽の内から喜と楽の感情を抱けるのであれば別の話だが。
もちろんだが俺はそんな変質者ではないし、当然恐怖する。しかし恐怖の化身(これは言いすぎか)である目の前の彼女についても一概には変質者とは言い難いだろう。なぜならそのメンは彼女にとって掛け替えのない人の形見であったのだから。
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