幼女、なんか更に小さくなる。
最近母親が入院しまして……。
バイトで忙しい日々を送っております室長です。
家の家系って割りと病死が多いので、とても心配。
入院代とか手術代とか、その他諸々でお金が……。
この夏休みの中でどれだけ稼げるかが勝負ですね。
……貯金とかはもう辞めました。
貯まらないもん、お金。
「にゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
朝。
アリアは起きてすぐ絶叫した。
その叫びは紅魔館全体を震わせるほどの大音量で……。
当然の如く、その声に全員が起きたのだった。
そして起きた全員も……。
『ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』
叫び声を挙げることになったのだった。
◎
「状況を整理したいと思う。」
『…………。』
気まずい沈黙が続く。
「……ま、まぁ、私はレミリィかわゆすぎて、嗅いでも良い?って聞きたい位なんだけど、それは置いておいて……。」
「……貴女が言うと冗談に聞こえないんだけど……。」
無理矢理話題をふざけた方に持っていって場を和ませ様とアリアが渾身のボケを発する。
しかし、皆の顔は暗い。
そんな紅魔館の住人達は、己が身を見下ろす。
そこには、見事に縮んだロリボティ。
元々小さかったスカーレット姉妹や、アリア達はもっと小さく幼くなって、立ち上がって歩き始めた位の子供と同じである。
……故に、歩くにもフラフラと不安定な状態な訳だ。
「……というか、私これ以上小さくなったら、需要とかあるんだろうか?」
「知らないわよそんな事!」
「パッちゃん声大きい。そして嗅いで良い?」
「嗅がんでいいっ!」
余りの事に同じボケを連発するアリア。
さすがの馬鹿もダメージが大きかったようだ。
馬鹿な発言をしつつも、顔が引き吊っているアリアは、その時あることに気が付く。
「あれぇ?顔が動くんだが、これ如何に?」
「「「っ!?」」」
反応したのは、フラン、パチュリー、レミリアの三人である。
真っ先に反応したフランは、よちよち歩きでレミリアの後ろに隠れるものの、レミリアも同じくらいに縮んでいるため、何だか微笑ましい風景に見えてしまった。
そんな光景に萌えてしまったアリアは……。
「ふ……、ふーちゃん萌ぇ~!?」
と鼻血を撒き散らしながら、縮んでしまったその体でレミリアとフランの元に猛ダッシュを仕掛ける。
……よちよち、よちよち、べちゃっ。
そして見事に顔面ダイブをかましたのだった。
『…………。』
気まずい沈黙の中、転けたアリアはプルプル震えながらゆっくり起き上がる。
顔は俯いていて表情が良く解らないが、顔が赤い。
「……アリア?」
パチュリーは意を決して声をかけると……。
「すぅ…………。」
アリアは大きく息を吸う。
これから何が始まるのか、全員が固唾を飲む。
そして……。
「びぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!」
『えぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?』
アリアは大泣きしたのだった。
◎
「ぐす、ぐす……ひっく。」
「お、落ち着いたかしら?」
「ぐすん……、お陰様で。」
本日三度目の気まずい沈黙が続く中、アリアは過去の事を話す。
曰く、幼い頃はとても泣き虫だったそうな。
妹が出来てからはそんな事は無くなったそうだが、体が縮んでしまった影響で、泣き虫だった時の状態迄戻されてしまった様だと語る。
「ふぅ。まぁ、この分だと能力のコントロールも魔力とかその他諸々も落ちてるかもね。」
と、アリアは推察した。
事実、その通りで、全員の能力は低下していた。
「ふーちゃん、取り敢えずこの木の棒壊せる?」
ふーちゃんこと、フランドールに木の棒を渡すアリア。
フランドールは震えながら棒を受け取る。
「きゅ……、きゅとしてどかーん……。」
ぴしっ。
『…………。』
余りにも低威力な破壊力。
ただ罅が入っただけである。
「なに……これ。」
フランドールはあまりの事に呆然としつつ、小さく呟く。
アリアはやれやれ、と頭を振りながら、自身も能力を発動してみる。
「……『状態変化:霧化』……ってあ~うん、人差し指だけか。」
これまた何ともお粗末極まりない、小さな変化である。
「つまり、今とってもヤバい状況に陥っている訳だが、レミリィはどうする?」
「……霊夢……霊夢の所に行きましょう。」
という事で、急遽博麗神社に向かうことになったのだった。
次回、『幼女異変その②』モチベーションが上がらない!?霊夢と作者の悲鳴!
『幼女な鬼娘もさらに幼女に!?
もう幼児で良いんじゃないかな!?
という訳で小さくなっても清く正しい射命丸文より!by射命ま……あ~うん。』