Weekly*2
*Sunday*
きらめく
朝焼けの海辺を
手を引かれて歩いた
繋いだ手のその先に向かって
なんども
なんども微笑みかけるのに
眩しくて
あなたがよく見えない
楽しいのか
泣きたいのか
揺らぐ心に負けて
立ち止まろうとするけれど
力を込めた手に
促されるまま歩くしかなかった
どうして泣きたくなるのか
本当はわかっていた
朝凪のむこう
勢いを増す太陽に
そむく背中が
焦がれるように熱い
*Monday*
今夜
キスをしよう
あの
夜光虫が押し寄せる
星屑を散りばめたような
波打ち際を
つま先立ちで歩きながら
追いかけて
身をかわして
強引なくらい引き寄せて
ちょっとスリリングな
キスをしよう
あなたの柔らかい唇を
スィーツのように
味わって
何度も…
何度も指でなぞる
今夜
キスをしよう
フカフカのベッドで
眠りに落ちるまで
*Tuesday*
タオルを巻いただけの体を
抱かれながら
髪のしずくが
あなたの胸を
濡らしてゆくのを見ていた
うなじをたどる
冷たい指に
かるく身震いしながら
心とは裏腹に
どうしたら嫌いになれるか
考えていた
優しいことを
言っては駄目だよ
強がるくらい
たやすいことだと
思えるようになるまでは
*Wednesday*
夜の長さは変わらない
出番を待って
ハンガーにかかったままの
ワンピースも
音もなく満たされてゆく
充電中の赤いランプも
いつもの夜の風景だ
明日もまた同じように
小さなわだかまりを
抱えたままやり過ごして
夜はここにたどり着く
期待されないことの
気楽さと
期待しないことの
無気力を
明日はどこに隠せばいいの
*Thursday*
隣人のように挨拶を交わし
友人のように日々の憂いを打ち明け
恋人のようにオヤスミの口づけをする
あたりまえのこと
ありふれた日常
特別な料理も
高いお酒も
しゃれたデザートも
なにも要らない…
融けてゆく稜線をながめ
コップの水をわけあい
カレンダーにしるしをつける
特別な日は
ありふれた日常
小さく傷ついた
心の内も明かせずに
どうしてそれが
唯一無二の関係と
言えるだろう
小さく傷ついた
心の内に
あなたはいつ
気づくだろうか…
*Friday*
恋愛で
自分を変えようとしたのは
遠い昔のこと
今は
出来上がってしまった
自分という厄介者を
ありのままに
受けとめてもらえたら・・
と思う
蜜月のような日々のあとに訪れる
孤独のいなしかたも
ひとりの時間を楽しむ方法も
引き出しのなかにたくさん備えてある
ラベルの貼り間違えや
乱雑に詰め込んだせいで
少し引っかかっていたとしても
そんなの
なんてことない
むしろ
引き出しの前で
ペタリ…と座りこんで
どこから取り出そうか
悩みあぐねている
そんな時間の方が
ずっと深刻だ
もう誰にも依存せず
自己責任で生きていこうと
決めたはずなのに
愚かな自分が芽を出した
愚かな芽を摘み取って
摘み取って
前かけが一杯になっていく
ゆうべ
君がくれたコトバ
ジンセイにアヤマチはない
醜い自分が成仏するまで
関わってみるとしよう
ねぇ、まだ間に合うなら
もっと輝いてみたいんだ
*Saturday*
生きているうちに
あと何回
あなたと会えるだろう
あなたと過ごせる時間は
あとどれくらいだろう
私の髪が白くなって
深い皺が刻まれて
美しくほほえむことが出来なくなったら
私はあなたの前から消えるだろう
あなたの記憶の中で
あなたを照らす光になりたい




