Weekly
*Sunday*
あなたのことばかり
考えていた
わざと怒らせることも
失望させてしまうことも
子供のようなふるまいが
気持ちを遠ざけてしまうことになったとしても
既製品に少し
ハサミを入れるように
あなたの中に
さざ波を起こす
小さな革命のように
揺れながら私を
飲み込んでいく
小さな革命のように
*Monday*
感情的にならないように
長く長く息を吐き出して
自転車で疾走しながら
ときどき泣くこともある
全てに平等であるはずのない
この世界で
嫌なことに毅然とする
喜びには曖昧を通す
ときどき
へそ曲がりなわたしを
あなたは笑って
受けとめてくれるのかな
自転車で疾走しながら
ときどき笑っちゃうこともある
あした晴れると良いな…
*Tuesday*
あなたに合わせようとするとき
自分の気持ちを優先しようとするとき
両端から引かれあう
バランスのよい足場を探りながら
嫌われないギリギリを保っている
相手に合わせた自分じゃ意味がないのに
自分の気持ちばかり追っても淋しいだけなのに
待ちわびていても
時間をずらして返事をする
自立したふりをして
ずっと依存してばかり
嘘と本当の間の
自分のたち位置を
もう何千回 修正して
あと何万回 誤差を作って
嘘と本当の間にあるもの
本当は何もない
虚の自分
*Wednesday*
思い出は作らない方がいい
あとでつらくなるから
なるほど
あなたの言葉にも一理ある
いつか
それぞれの人生を
全うするときに
傍らにいるのは
お互いではない…
それでも
懐かしむことは
ないというの…?
あの日
聖橋から見上げた青空に
少しだけ泣いた
同じ空を見つけたくて
晴れた日には
空を見上げる
あれは
うれし涙だったんだ
*Thursday*
ほんの少し
歩くのも億劫で
ほんの少し
からだの向きを変えるのも
億劫で
バッグの中のスマホが
小さく振動しても
どうでも良いと思った
何かに縛られて
何かに急き立てられて
何でもない一日が
ようやく終わった
何でもない一日
あなたに
かすりもしない一日
*Friday*
男は
ずっと話しつづけている
女は
ソファで何度も脚を組み替えたり
ベッドに寝そべったりしながら
男の話に相づちをうつ
ねぇ、あなた
そんなにお喋りだったかしら?
部屋に入ってすぐ
バスタブに湯を入れ
泡のたつバスジェルを注いだ
タオルに巻かれたセロハンを外し
二つあるローブの長さを比べる
サイズはどちらも同じね
バスタブのなかの
前戯のようなじゃれあいのあと
すぐにベッドに向かうと思ったのに
あなたったらもう
一時間以上も話し続けているの・・・
笑っちゃう
シーツの冷たい所を探って
脚を動かしながら
慌ただしかった朝を反芻する
鍵をかけようとして
玄関の横の
見事に開いたハイビスカスと
『目があった』
急いでジョウロに水を入れ
たっぷりと与える
『とびきり美しく咲くのよ』
待ち合わせの改札で
姿の見えないあなたに
短いメールを送る
『どこ?』
少しの間を置いて
モバイルは小さく震えた
『いるよ』
ねぇここが
マンハッタンだったら
バルセロナだったら
モンマルトルだったら
ベローナだったなら…
あなたに抱きついて
キスの雨を降らせるのに
笑っちゃうくらい
動じないで
すました顔で歩き始めた
あの瞬間から
猛烈に
退屈しているのに
*Saturday*
自分が成長したと思えるのは
いつだろう…
誰かと比較することをやめたとき
ひとりきりでも冷静でいられるとき
年齢だけが境目ではなく
何かを乗り越えて
何かを成し遂げて
笑っている自分に安堵する
不安から生まれる猜疑心に
醜い自分を見て
幻滅する日だってある
あなたといると
まるで子供のよう
笑わないでね
とても安心しているんだよ




