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メレンゲ
永遠なんて嘘
ずっと…なんて もっと嘘
ときどきが
良いって言いなよ
気が向いたときだけで充分
足りるって言いなよ
スーパーマーケットに向かう
坂をくだりながら
口のなかで何度も
繰り返していたのに
うっかり忘れた
角砂糖のように
どこかへ飛んでしまうんだ
キミを忘れるということ
心から追い出すということ
バケツ一杯
泣くかもしれない
せっかく泡立てた
メレンゲを
シンクに思いきり
捨ててしまうかもしれない
ワタシが忘れられるということ
キミの中から
追い出されるということ
膝を抱えた姿勢のまま
深海何メートルで
泡になるだろう
散り散りになって
シェイクされていくのだろう
ときどきが良いって言いなよ
気が向いたときだけで充分
足りるって言いなよ
一息に飲み干した
無数の泡の刺激のように
清涼感を残して
消えてしまうんだ
キミの望みは
ワタシの望み
ときどきが
良いって言いなよ




