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innocent
散り散りに広がる群青
雲のきれまの彼方
浅い眠りの中で見る
ざらついた夢
あれは
消えてしまった
innocent
守れなかった
約束の顛末
君は
見慣れない色に
縁取られた唇で笑う
イカしているのか
わからないよ
大人びて見える君の横で
意固地な自分をもてあまし
バッグの中身を
床にばらまいて
時間稼ぎをしているのさ
出口に向かって溢れだす
群衆をかきわけて
振りほどかれた
君の手を追う
あれは
忘れてしまった
innocent
見失った
ふたりの未来
僕は
ありふれた色に
照らされた街角で
どっちに向かって
歩き出せばいいのか
子供じみたsentimentalに
呑まれそうな胸を叩いて
湿気ったマッチを
すりながら
時間稼ぎをしているのさ




