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arpeggio
たかぶる気持ちにまかせ
喧嘩をしかけた夜
君が泣くまで
とめられなくて
小刻みに震える肩に
優しい言葉のひとつも
かけてあげられないまま
ばつの悪い気持ちで
ダストボックスを蹴飛ばした
優しくすることも
喜ばせることも
容易いことだと思っていた
見慣れたはずの笑顔さえ
今は思い出せないよ
ドアを広く開けて
棘のような言葉を放出する
僕たちはまるで
正反対で
上から下へ 下から上へと
すれ違いながら
時に激しく交差する
置き場所を
すぐに忘れてしまう
シガレットケースみたいに
理由なんて
もう どうでもいいんだ
やわらかくとけあって
ロマンスの続きを始めよう




