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0012話 たまには作者を叩いてみよう(批判感想の受け取り方)

 感想欄を閉じているのでもない限り「小説家になろう」に自作を投稿した場合、感想が書かれる事がある。

 作者さんなら経験した方も多いだろう。


 その感想の内容にも色々ある。

 支持され褒められる事もあれば、その読者が欠点だと思う点を指摘され批判される事もある。


 自分の作品が読者から批判されるのは嫌なものだ。

 逆に褒められれば嬉しい。

 これは殆どの作者さんが同様だろう。


 問題は批判された内容と、作者のその後の対応だ。


 批判され嫌な思いはした。

 だが、大事なのはその批判が理にかなっているかどうかだ。


 批判は嫌なものだが、それが正しい場合もある。

 勿論、間違っている場合もある。


 間違っている批判に対し作者が反論したり、異を唱えるのは間違った事ではない。


 だが、中には正しい批判を受け入れられない作者もいる。

 それどころか、作者さんの中にはほんの少しの批判も全く受け入れられない方も少なからずいるようで、言い返さずにはいられない、やり返さずにはいられない方もいるようだ。

 


 明らかな間違いの指摘を作者が感情的に受け入れられないが為に、猛烈な反論をしたまではいいが、元が間違っているから反論するにしても無理が生じる。そこで新たにおかしな矛盾が生じているなんて実例があったりする。


 感情的に言い返したはいいが、底の浅い反論で馬脚を現したなんて例もある。


 ある作者などは反射的にある事柄について裏付けもとらずに自信満々に反論したはいいが、それが後で読者に嘘だと暴かれ信用を落としていた。しかも某巨大掲示板にその嘘が晒され批判される始末である。


 明らかに無理な反論で、それまでに書いて来た事と正反対な事まで言い出して、読者に見放されたなんて作者もいる。

 

 批判されたから不愉快なのはわかる。

 だが、まずは深呼吸して落ち着いた方がいい。

 頭に血をのぼらせて即座に反論したところで必ずしも良い結果が出るとは限らない。

 その批判が妥当なものかどうか、まずは冷静に見極める事から始めた方がいい。

 それをしないから悪い結果を招いたなんて例は幾らでもある。

 私の見ている読んでいる作者さんの数なんて「小説家になろう」のごく一部に過ぎないのだから全体では少なからぬそうした作者さんがいるのではないだろうか。



 また、作者さんの中には気に入らない感想を削除したりブロックユーザーに入れている人もいる。

 それはそれで一つの手段ではあるだろう。

 私も前回の話(感想欄の荒れ及び議論)ではブロックユーザーに入れる事も一つの対策手段だとお薦めしている。

 ただし、それはあくまで行き過ぎた読者に対してだ。


 批判する者を何でもかんでも許さず感想は削除、ブロックユーザー入りというのはいただけない。

 それは思考停止であり、自ら成長の機会を潰す行為だと思う。


 小説とは違うがビジネスの世界には

「クレームは宝物」

「クレームは宝の山」

という言葉が昔からある。

 クレームにきちんと向き合い検討し適切に誠実に対応する事で製品やサービスの質を上げ、ひいては企業の利益に繋がる事があるからだ。そういう例が珍しくないからだ。

 業績を上げるヒントがクレームの中にあるからだ。


 イーロン・マス◯という方がいる。

アメリカのトラン◯大統領の諮問委員会のメンバーでもあった人だか今は辞任している。

この人は起業家だ。

 それも2013年のフォーチュ◯紙の「今年の最優秀ビジネスパーソン賞」と、マーケットウオッ◯の「CEOオブザイヤー賞」を受賞したアメリカ最高の起業家との呼び声も高い人だ。

 この人がインタビューで話していた事がある。

 批判の声をよく聞くべきなのだそうだ。

 他人の批判を聞かない事は間違いだそうだ。

 批判に耳を傾けるのは大事な事と言っていた。


 こうした事は小説の感想でもらう批判にも通じるところがあるのではないだろうか。

「批判」とは言うけれど、それはどうすれば作品をより良くなるかのアドバイスだとプラス思考で捉える事も大事ではないだろうか。


 もう少し心を広くもって批判を受け止める事も大事な事だと思う、



 作者さんによっては批判を書いた読者をブロックユーザーにしてしまう人もいるのだが、こうした行為は実に勿体無い事だと思う。


 連載作品で更新するたびに新たな話しを数千人、数万人が読んでいるというのなら、まぁ一人や二人に対し、そうした対応をとっても然したる事はないだろう。


 しかし、最新話を読んでくれるのが数人や数十人しかいない作者さんの場合は、あまりに勿体無い話しだ。

 たとえ批判を書いた人であろうとも、この広大なネット社会の片隅で「小説家になろう」というそれこそ数多の作品が掲載されているサイトの中で、自分の作品をわざわざ読んでくれた貴重な読者なのだ。

 貴重な時間を割いて感想を書いてくれた人なのだ。

 

 しかも批判とは言え感想を書いたという事は、その作品に対し通常より思入れが強いからこそ書く。


 大抵の読者さんは読んで興味を持てなかった作品に対しては無視して二度と読まないというのが一番多い反応だろうと思う。無駄な時間は使わない。それより他の作品を読む。


 多くの読者は読んでも感想を書いたりはしない。

 ブックマークや評価ポイントを入れてくれた読者でも全員が感想をくれるわけではない。

 書くのはそのごく一部だろう。

 それどころか同じ人物ばかり感想を書き作者の感想返しで個人的なチャットと化している作品さえある。


 ならば、そうした批判を書いた人を排除するのではなく味方に付けた方が得策だろう。

 

 別に媚びろとか、へりくだれと言う気は無い。


 礼儀正しく感想返しを書いてこれからも応援お願いしますとでも書いておけば、つまり誉める感想を書いた読者への対応と同じように対応すれば、批判した読者も悪い気にはならないだろう。

 逆にこの作者は自分の言う事にも耳を傾けてくれるとファンになってくれるかもしれない。

 もしかしたら作品を他の友人達にすすめてくれるかもしれない。宣伝してくれるかもしれない。


「批判」の感想をくれた人に対し削除やブロックユーザーにしたところで、相手を幻滅させるか怒らせるか呆れさせるかで、その作品が見放されるだけだろう。

 それではプラスの効果がもたらされる可能性は少ない。

 下手をすれば粘着されて嫌がらせをする毒者になる可能性もあり得る。


 それよりも、ちょっと自分を抑えて相手に対し器量の大きい対応をすれば、少しはプラスの効果も期待できるというものだしトラブルになる事もない。


 それに第三者の読者からも悪く思われる事はない。

 

 作者さんの中には貰った感想において誉めてる人に対してだけ感想を返したり、丁寧にお礼を書いている人がいる。

 批判を書いた読者は無視か反論するという作者さんだ。

 そういう対応をした事で作者さんは批判を書いた読者に対し溜飲を下げたり、ザマァと思っているかもしれない。


 しかし、それを見た他の読者はどう思うだろう。


 作者のやり方を良しとする者もいるだろう。

 気にしないという者もいるだろう。

 だが、中には作者を狭量だとか人間性が小さいと思う者もいるのだ。

 ましてやその批判にも一理あると思われる部分があった場合、作者に抱くイメージは悪くなる。


 批判されたから自分は被害者だ。だから許されている権利を行使したまでだ。と言う人もいるだろう。


 だが、自分の正義を振りかざして与えられている権利を行使する事と、賢い対応とは必ずしも同一ではない。

 下手をすれば自分のイメージが悪く見られる場合もあるという事は心の片隅にとめておいた方がいい。


 まぁ自分の作品を批判する読者なんて二度と読んでくれなくても結構だと思う作者もいるだろうが、それは自分の人間性の小ささを自分で宣伝するようなものだ。



 批判と批判した読者をただ排除するのではなく、批判もプラスに変える。批判した読者をも味方に付ける。

 そういう選択肢もあるという事をここで作者さん達に提案しておきたい。

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[気になる点] 批判の声をよく聞くべきだとか、他人の批判を聞かないことは間違いだとか、批判に耳を傾けるのは大事なことだとか……残念ながら私にとっては綺麗事にしか聞こえません。 他人を批判することは、…
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