プロローグ
「好きよ。私はあなたが大好き」
「ねぇ。私の話ちゃんと聞いてるの?」
月夜になびく彼女のラベンダー色の髪の毛に僕は見とれていた。
「ぼ、僕も大好きだよ」
彼女は少しむすっとした表情になった。
「じゃあなんですぐ『大好きだよ』っていってくれなかったの」
彼女の表情はむすっとしたものから悪戯な笑みにかわっていた。
「なんでって……。なんでだろうね」
(君の姿に見とれてたなんて恥ずかしくて言えるわけないよ)
「そうやっていっつも誤魔化してばっかり。本当に私のこと好きなの?」
今までふざけていた彼女の表情が真剣なものになった。
「大好きだよ。たとえ何があっても僕は君を愛し続けるよ」
彼女の顔が赤く染まる。
「私の愛しの人。そんなあなたに他の女に盗られないように、とっておきに魔法をかけてあげる」
彼女の唇が僕に唇に触れた。彼女との初めてのキス。とろけるような甘いキス。
「契約完了。これであなたはもう私のもの。私と私とあなたの子供にしか解けない魔法」
僕の頭の中から何かが消えていく……。僕は誰なのだろう。
「また会いましょう。私の王子様」
彼女は夜の闇の中に姿を消していった。
初めて投稿&書いた作品です。これからもがんばって書いていきます
誤字脱字、こうやったらもっとよくなるのでは、感想などよろしおねがいします