第8話 眷属ってなに?
『神々の盤』
訳の分らんないアンケートに答えたと思ったら、知らないアプリが入っていた
自分だけかと思ったら大学の友達もみんな入ってたみたいだ
「あれじゃん?なろう系ってやつ?」
彼氏が言うには、いきなり異世界転生だの、現実にダンジョンが出来て
チートが貰える系の小説やら、アニメらしい
SNSを見ると、実際にダンジョンが出来てるし、スマホでアイテムを購入してみると
武器やら鎧やらが出てくる
その後同じグループの子達にも話してみると、一度入ってみようかという話になった
怖いが、最近同じ毎日の繰り返しで、刺激が欲しかったんだと思う
彼氏とその友人カップルに、私達が付き合ってるのを知ってる癖に、ちょっかいを出してくる
スネ夫みたいな奴と5人で入ってみる事にした
彼氏とその友人は元強豪高校の野球部だったらしく、モンスターが出ても簡単に倒していった
Lvが上がって私も魔法を使ってそれなりに役に立ったし、ちょっとグロいが特別な人間になれたようで気分がよかった
2回目に入る時には、彼氏はどこからか強そうな武器を持ってきた
どうやらいつも教室の隅にいるオタクから貰ってきたらしい
何となく想像がつくが、いつもこっちをチラチラ見てくる視線が気持ち悪いし
別に気の毒とも思わなかった
2回目は強そうなモンスターも出てきたけど、強そうな武器のお陰で前回よりもサクサク進んでいった
「もっと奥まで行って『魔王』探してみようぜ!!」
ダンジョンには魔王がいて、倒すと大幅にレベルが上がったり
レアなアイテムが手に入るらしい
ちょっと怖いけど、魔王も段々強くなっていくらしいし、早目に倒すのはいいかもしれない
進んでいくと、アラサーぐらいの人とすれ違った
オドオドしていて、こっちに粘り気のある視線を向けてくる
「絶対童貞だぜ、あれ笑」
軽口を叩きながら進んでいくと、ライカンが2体現れた
それなりに強いモンスターだが、落ち着いて対処出来れば、、、!!
彼氏と友達が前に出てライカンと戦う
すると突然ゴブリンが4体ほど横から出てきた
これにはスネ夫が対応してくれた
厳しい状況だったが、私か友人が魔法で1体でも敵を倒せれば
楽になれる状況だった
「大丈夫ですか!今手伝います‼」
後ろから声が聞こえる。振り向くとさっきの冴えない男性だった
「前に集中して‼」
助かった、これで加勢してくれれば大分楽になる
後ろからモンスターが来てる事も無さそうだーーーー
「ドスッ」
何故か後ろから衝撃がくる、見ると胸から槍が飛び出てる
「えっ…?」
声を出そうにも、「ゴボゴボ」といった音しか出ない
私はそのまま倒れてしまった
激痛と、肺に血が溜まったのか、呼吸が上手く出来ない
視界がチカチカする中
血しぶきと共に友達がどんどんやられていく
何故かさっきすれ違った人がモンスターと一緒になって友達と戦っている
みんなが倒れた後、男の人が私の元に来て言った
「このままだと死ぬぞ。お前も眷属にならないか?」
『眷属になりますか? ▶はい いいえ』
急に目の前に選択肢が現れ、私は『はい』を押した