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第27話 「Nー血清」

「ゴクリ」


一気飲みした「Nー血清」が喉を通り

体の中に染み渡っていくのを

感じるような、感じないようなと思いながら

期待しながら体に起こる変化を待ち受ける


が、しかしーーー



「大丈夫ですか?」

「なんか変わった?」


女性陣の心配をよそにステータス欄を確認するが

特に変化はない。体にも変化は無く力こぶを作ってみるが服が破けたりもしない

いつも通りの体だ。何これ???

実は注射しなきゃいけなかった?


「……」


女性陣の冷たかった目線が憐みの目線に変わる


「か、かか解散!!!」


いたたまれなくなった俺は解散を命じた



「びゅうううううう!!!」

冬の夜風が身に染みる。戦いの後俺は1人寂しく

コンビニで祝杯を挙げる事にした


酒が飲めないのでポテチとコーラだ。

せっかくなので、おでんと冷凍ラーメンも買い込む


俺も魔王キクイリみたいに振舞えれば

今頃は酒池肉林だったろうに…


勝ったはずなのに敗北感が湧いてくる

俺は買い込んだ食糧と何故か買ってしまった

サラダチキンを腹に詰め込み、敗北感を抱いて寝る




朝目覚めると昼近くまで寝てしまったようだ。

昨日の戦闘で筋肉痛になったのか体の節々が痛い

翌日に筋肉痛が来るとは俺もまだまだ若いな



朝目覚めてスマホを確認すると

埼玉県では川越の魔王と大宮周辺の魔王が勢力を伸ばしているようだ

まだ余裕はあるが、次にぶつかるとしたらここだろう


東京方面を見るとダンジョンの数が段違いな事もあり

複数の領域を持った魔王がひしめき合っている状態で、正直関わりたくないな


今回俺の領地になったダンジョンで、板橋区のダンジョンはダンジョンコアを別にする


何となくだが、東京は何かと目立つから余りそっちに関わらないようにしたい


今回眷属にした二人のダンジョンは

俺とダンジョンコアを一緒にするが

基本東京方面からの守りに専念してもらう

という事で、パーティーを組んだりはしない事にした


魔王は基本的に造命と錬成にステータスを割り振っていたから、余り戦力にならないんだよな…

ダンジョン外での戦闘の経験値は

パーティの人数によって配分が変わる以上

人は選ばなければいけない


勿論、顔が大して好みじゃなかったからとかでは無い

断じてそういう訳では無い


日課のモンスター錬成についても大量のポイントで

昨夜の戦闘で失った分を補充していく


また、錬成と造命に関してだが


「ユニークアイテム製造始まりのお知らせ 

 条件:錬成 E以上」


やはりあったか。こちらは素材を使った特殊効果付きの武器の作成と

作成時にランダム性の高いガチャ要素が加わったようだ


正直、パラメータをいじれれば攻撃力だけ高い武器を作り

残鍛迷途(ざんたんめいと)で大量生産して

ポルタ―ガイストで飛ばしまくれたのだが…



次に固有スキルの「愛の巣」については

モンスター1種類を繁殖、成長とあるが成長のスピード感と繫殖力を計算すると

ゴブリンしか選択肢が無かった


ファンタジー作品のように人間の女性を襲う事は無いらしいが

ゴブリンに男女があり、俺のダンジョンでまぐわっているとは想像すらしたくないな…


てか、主人が童貞のままなのにモンスターはヤリ放題って何の罰ゲームだよ



新しい固有スキル「黒足」については普通に脚力強化らしい。確かに足が速くなった気がする


某有名海賊漫画みたいに

「俺は死んでも女は蹴らん!!」みたいに

女性に関してデバフが掛かる仕様も無さそうだ。


俺は男女差別しない真のフェミニストだからな

状況があれば誰の顔面にも蹴り込む心構えだけはある

そう、心構えだけ



検証も終わったし、午前中はダラダラしたい所だが買い物に出掛けて今後の必要品を購入する。現在無職の俺としては今後の身の振り方も考え無くては…



まだ余裕はあるが、増える事の無い減る一方の残高を見ると心が沈んでしまう



「貧すれば鈍する」

意味:節約ばっかりするといざという時動けなくなるという意味らしい 多分

なんだか肉と米が食いたくなった俺は焼肉ランチへ飛び込み

1人で孤独のグルメごっこをして昨日の疲れを癒した俺はユキを呼びだす事にした。



SNS用映えのダンジョンの収益は微々たるものであり、ユキ自体にアカウントを作ってもらい認知度を上げてもらう。


やはり見映えが良い若い女性しか需要は無い



そして『生命付与』と『人形使い』の検証を行なっていく


検証の結果、レベルが上がった事とマスコット感を強くしたカッコ可愛いキャラクターは本人の好みの影響かこれまでより大幅に操れる数が増え、魔法を発動出来る人形も出せるようになった


挿絵(By みてみん)


『生命付与』についてだが、付与した人形はモンスターとして

ダンジョンに住むことが出来るが現時点では1体につき、最大魔力の半分を使用する為防衛の観点から見ても1日1体程が限度だろう



そんなこんなで検証を終えた俺は夕方、早速手に入れた大仏を使って侵攻を開始することにした

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