第18話 イベントダンジョン最終日
1月にしちゃあ、暖かい天気だ
早速デイリーポイントでオークやらインプを出していると通知に気付く
確認してみると、魔王にワープ機能が実施されたらしい。機能としては
・自分のダンジョンの隣のダンジョンにワープ可能
・転送先は、敵ダンジョンの1Fでランダムな位置
・転送人数は、人数制限を超えない数まで
「人数制限？」
ありがたい事に、今まで勝手に制限を設けてくれていたみたいだが
今日から魔王側で調節出来るようになったとの事
人数変更は1日1回まで可能で、入れる人数が多いとデイリーポイントが貰えるらしい。また、魔王側と勇者側はそれぞれ別枠でのカウントとの事で下限は30人との事
まあ、今は誰も入ってこなそうだし、40人とかにしとくか
昨日手に入れた鉄の槍やら、余っている武器も配っておく
やる事やったしイベントダンジョンに向かう
よかった、今回もバックレられなかったな
「人形使い」がLv.2になった事で壁役が増えた為、今日は3階にチャレンジとなった
昨日は魔力節約でチマチマやっていたが、今回は戦い方を変えて
「ガンガン行こうぜ」で戦っていく
索敵で見つけた敵にLv.2となったアイラの風魔法で切り刻み、俺の「強肩」と身体強化で槍を投げ続け
遠距離で盛大に敵を削りきる。そして獲得した金で、ガンガン魔力ポーション(60G)を買って経験値とレベル上げを優先にする
まあ、俺はポイントが入れば色々と買えるしな
そんな感じでやっていくとすぐにレベルが上がった
【ユウト Lv.9→10】
身体能力 Ｆ+→E
【獲得スキル】
固有スキル『ポルタ―ガイスト』 Lv.1
・半径5m以内の物体を10個まで動かせる
・火魔法 Lv.1→2
複数の炎の矢、小規模な火炎放射
【眷属：ユキ、ミユ】
それぞれLv.4→5
物理耐久 Ｆ→Ｆ+
【ユキ 獲得スキル】
固有スキル『生命付与』
・『人形使い』で生み出した物を自立させる(魔力消費:大)
(通常の造命のような運用が可能になる)
【ミユ 獲得スキル】
固有スキル『矢避けの加護』
・遠距離攻撃や魔法攻撃に対してオートで風魔法が発動し、直撃を妨げる
(魔力消費：中)
んん⁉⁉このポルタ―ガイストって『残鍛迷途』と相性がいいんじゃ…
実際に使ってみると今後に期待という感じかな
正直、速度が足りないので牽制止まりといったところ
でもスピードさえ上がれば強力になりそうだ
その後も獲得したスキルを検証中にアイテムを発見したところで
4階に降りる事にした
「灰色の法衣」
・わずかだが魔力消費を抑える
「ラウンドシールド」
・受け流しやすい円形の盾。敵にぶつけた際にスタン効果(微弱)有り
4階にいたのは、ゴブリンを巨大化させたホブゴブリンと
単独行動が多いが、能力が上がり索敵に引っかからない能力を持ち
奇襲を仕掛けてくるライカンスカウトだった
前衛が少ない為ライカンスカウトの奇襲を警戒しなければいけないのが
面倒だったが、良いこともあった。すぐにカバーに入れるようにする為に
女性陣が俺にぴったりくっついてくるのだ。
当然、ラッキーも多発する上に奇襲の度に俺がかばう形を取るので
「あ、ありがと…」
と俺の世代にはたまらないツンデレの「デレ」を味わう事が出来た
その後も戦い続け、女性陣のレベルが上がったタイミングで
「鋼鉄の槍」を入手出来た
4階も慣れてきたし、最後に5階に行ってみる事にした
5階になると急にステージが山林っぽく変化した
新モンスターはボアとより強固な武器と鎧を纏うナイトスケルトン
防御力が高いので時間がかかるが、ユキの水魔法がLv.2に上がっている為
魔力消費が多いものの、そこまで時間はかからなかった
「5階にもなると周りの勇者勢も少なくなるなあ」
「敵も手強いし、消耗が多くなってきましたね」
「吊り橋効果」とやらで少しは打ち解けてみたいだし、余裕がある内に帰ろうか
なんて話していると、索敵で感知した勇者勢の反応が消えた
「え、死んだ？」なんて驚いていると、モンスターの反応がこっちに向かってくる
「走るぞ！！」
出口に向かって走るが、モンスターの方が早い
戦闘を覚悟して構えるが、立ち塞がった姿は思ったより小さい
人型のモンスターだった
『鎧冥』
「あ、やばそう」
