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第11話 猪突猛進

「ブギィィィィィィィ!!!」


巨大な猪が雄叫びを上げながら突進しようとしている


挿絵(By みてみん)


「後衛は魔法を!前衛はポーションを飲ましにいけ!」


もぞもぞと動いていたし、即死では無いのだろう


嫌だが、身体強化を掛けて猪への距離を詰める

突進されるとどうしようも無いからな

強肩も同時発動させ、鉄の槍を2回、3回と突いていく



それなりに刺さったが、致命傷ではないのか牙を振り回して暴れている

猪へ後衛の火魔法が当たったが、そこまでのダメージは与えられず

標的を切り替えた猪は、後衛の元弓道部へ突進していった



元弓道部も避けようとしたものの、太腿を牙でえぐられ、血が噴き出す

猪突猛進というが、猪は敏捷性に優れ方向転換やジャンプ力に優れ

牙は上の歯とのかみ合わせで常に研いでいる為凄まじい切れ味だという



狩猟漫画の無駄知識が脳内を駆け巡るが

頭を切り替え、再度「強肩」を同時発動。胸筋の張りを感じながら、地面を踏みしめて腕を振り切り

鉄の槍を全力で投げ込んでいく


「ギィィィィィィ!!!」


命中した猪の悲鳴らしき音が聞こえる、この隙に銅の槍をアイテムボックスから取り出し

2本目、3本目と投げ込んでいく。鉄の槍ほどは刺さらなかったが、動きを止めるには十分だった

猪が動けないうちに、火魔法を発動し打ち込む



2回目の火魔法で魔力が切れたが、仲間の介抱を終えた一人が戦線に復帰し

動けない程弱った猪へ槍で距離を取りながら止めを刺した




どうやら最初に跳ね飛ばされた1人は「ヒールポーション(10G)」でどうにかなったが

太腿から出血していた元弓道部は血こそ大分止まったものの、「ハイポーション(50G)」が無いと

歩く事も出来なかった。これまでの稼ぎで買えなくもないが、結構財布的には痛いな


ポーションについては余裕のある俺の財布から出すことにして

何とかダンジョンから脱出した


一応、3人組には感謝されて連絡先も交換しまたダンジョンに一緒に入る事にした

帰りにはレンタカー屋に寄ってワゴン車を借り、ホームセンターとコンビニで夕飯と夜食

とその他色々を購入し帰宅した



「ただいま~」


「おかえりなさいませ、ご主人様」


生活感溢れる日本のアパートには似合わない、魔法チックな衣装の西洋風美少女が

丁寧な言葉遣いとアンマッチな無表情でお出迎え

情報量の多さに、俺でなきゃフリーズしちゃうね



夕飯を食べながら俺が外出している間の陽キャ女の様子を聞いてみると

相変わらず個室から出てこないようだ。食事や水にも手をつけていないらしい

まあ、どういう仕組みか知らないが蛇口を捻れば水も出てくるし、1日くらい食べなくても平気だろう


「まあ、俺が喋っても逆効果だろうし、アリシアからもフォローしてみてよ」


コンビニスイーツを差し出し、お願いしてみる


「まあ、やってみますけど逆効果になってしまったらごめんなさい」


遠慮なく受け取り、食べながら即答された

すんなり買収されるとは安いやつだな


さて、Lv5になって新しくショップ一覧に追加されていた

・マナポーション  30G 

・スタミナポーション 10G


を購入した。マナポーションは2本一気飲みで魔力は全回復したが、念のためもう1本購入しておく

スタミナポーションは、市販のタウリン入りのドリンクよりも

ファイトが1発出来そうな効き目だな


さらに今日のダンジョンで取得したポイントでライカン2体、ゴブリン5匹を新しく召喚し

これまた錬成のレベル上げで追加された皮の盾 10ptと皮の鎧をライカンと

自分にそれぞれ装備させる。これでポイントとGはすっからかんだぜ


さーて、栄養ドリンクも飲んだし働くとするか


「朝からダンジョンに入ってたのにまた行くんですか…?もう夜ですけど」


「元社畜なんで、これぐらいは平気です(ニッコリ)」






久しぶりの挿絵

AIも言うほど万能では無いと実感する今日この頃です

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