コード85「森の中の謎の地震」
第85話
前回、カナリーの3つ目の魔術が行使された後
プツン。
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1人の少女が裸足で森の中を走る。
「あれ?ここ、どこ?」
「かな!!ダメでしょ!みんな心配してる。さ、一緒に帰ろう。」
「ごめんなさい…お母さん…」
「ねぇ、お母さん…私ね……室の……を………た…ったんだ…」
「それなら……して…戴。なにも…に出ちゃ……とは言ってな…ん…から。」
それにしても、お母さんすぐに私を見つけてくれたな。
嬉しかった。すごく。
そして私はみんなの元へ戻る。
目が覚めると、カナリーはほんの少し寝汗をかいていた。
「懐かしい夢だったな…あれは…確か…」
記憶が断片的であった。
まるで穴が開いているかのように。
ふと横を見ると、モンギィ・レクスと1人の少女が眠っていた。
そういえば、昨日はそのまま寝ちゃったんだっけ。
みんなマラソン進めてるのかな。
今日こそはルートに戻って、1位は無理かもしれないけど
50位以内には入らなきゃ。本選に行けなくなっちゃう。
エリナはずっと眠っていた。
息はある。でも、目覚めない。
カナリーはエリナの額に触れる。
早く良くなるといいね。守り切れなくてごめんね。
と祈るように眠ったエリナに伝えた。
リーナとリベラは夜中ずっとモンスターの大群と戦っていた。
「これで…!こっちは終わり!」
リーナは空中で回転しながら、ボウガンの矢を乱れ撃ちする。
魔力で作られた矢が魔物の頭を貫いた。
「…。これでこっちも終わりです。お疲れ様です。」
リベラも、魔力爪で魔物達の首を一斉に斬り裂いていた。
2人が倒したモンスターパレードのその数、
約500体程。
一晩かけて、その数の全てを駆逐した。
中には、Bランクのモンスターも居たりしていたが、
2人はランクの高い魔物を先に率先して討伐。
撃ち漏らしが無いように、立ち回っていた。
「にしても、なんでこんなにも魔物や魔獣が多かったんだろ。」
リベラは思考を巡らせる。
魔物や魔獣は、何かに恐れて、逃げてきたように見えた。
「モンギィ・レクス…教員達が話しているのを聞いたです。そいつから逃げて来たのではないかと思ってるです。」
リーナが少しあくびをしていた。リベラは眠くはなさそうだった。
「少し休憩にしましょう。朝になったら、準備をして森の奥に入るですよ。」
そして朝となり、光が差し込む。
リベラとリーナは調査を進めるべく、
マラソンルートから大きく離れ、森の中へ入っていった。
フェニ&ケーシィ視点
ケーシィは医術師に治療してもらっていた。
「魔物らが生成する毒は危険なものもたくさんあります!もう少し遅かったら後遺症が残っていたかもしれません!魔物や魔獣を見たら、すぐに避難してくださいね!本当に危なかったんですよ?」
ケーシィは手をグーパーし、痺れがもうないことを確認していた。
「何から何まで本当にありがとうございますわ…。」
フェニもケーシィを心配していたが、もうマラソンに戻っても大丈夫だろうと判断した。
「休憩をしっかり取りながら進もう。ところで、カナリーを見なかったか?君たち先頭を走っていただろう?」
ケーシィは思い出す。
カナリーがモンギィ・レクスに殴り飛ばされた場面を。
「あ…あぁぁ!そうですわ!カナリーさん!助けに行かないと!」
ケーシィとフェニの2人は慌てて行こうとしていたが、
そこへ1人のエルフがやってくる。
「カナリー・アステライト君は大丈夫だよ。安全は保障されているさ。それに君たちが行けば、すれ違うかもしれない。だから、ここは大丈夫さ。」
ソロモリア・オーディウスが変質魔術で変身していた姿だった。
フェニは不安そうにしていた。ケーシィも不安ながら従うことにした。
2人は方向を元に戻し、インペスト大山脈の方へ走り出した。
「本当にこれでよかったのだろうか…。分からない。」
フェニはまだ心配そうにしていた。
「きっと、大丈夫ですわ…。って言ってましたし、カナリーさんを信じましょう。」
(カナリーさん…本選で待ちますわ。本選で、挑戦させてくださいまし。だから、無事に帰って来てください。)
2人はそれぞれの想いを胸に並び走り出した。
起きたモンギィ・レクスが槍をカナリーに手渡していた。
「これ、もういいの?」
カナリーは覗き込むように聞く。
「ウキキッ!ウキッ!」
モンギィ・レクスはもう大丈夫と言いたげに笑顔を見せた。
カナリーは槍を受け取る。
長さとしてはカナリーの背丈とほとんど変わらないくらいの長さだった。
「よいしょっと…この人を背負って…槍は手に持って…」
ここに居てもどうすることもできない為、
カナリーはとりあえず進むことにした。
「お猿さん。もう、悪い事しちゃダメだからね?約束だよ!私達はもう行くから。またどこかで。」
モンギィ・レクスは寂しそうな表情をしていた。
寂しいというよりどこか不安そうにも思えた。
でも、これ以上ここに居ても…。
そんなことを考えていると、大きな地震が起こった。
「な、なに!?」
「ウキィ…。」
モンギィ・レクスは頭を抱え、何かに怯える。
地震はリベラ一行も感じ取り、スタジアムでも観測されていた。
マナは何も言わずにマスターの安否を祈っていた。
(これなら、私も出れば良かったかもしれませんね。)
カナリーの夢がまた出てきました。
忘れないでください。
そして謎の地震。
何かに怯えるモンギィ・レクス。
オレスティエでは一体何が起こっているのでしょうか。
第85話、読んでいただきありがとうございます。




