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私とAIの異世界転生!  作者: 星廻 月華
【夏休編】
71/206

コード70「輝鳥歴についてと試験」

第70話

前回、花畑編が終わってから

私の名前は、カナリー・アステライトです。

今は、期末試験へ向けて猛勉強中です。


喫茶店バリーシュタインにて、モニカさんに勉強を見てもらっています。


「あ、そこの公式間違えてる。そこは~…」


ほんのりと初夏を感じるくらいの暑さ

もう少ししたらサマーバケーション。通称、夏休みが始まります。


「輝鳥歴の成り立ちは覚えてる?必ずと言っていいほど試験に出るからここは抑えておいてね!」


氷の入ったグラスには、トロピカルドリンク。

ストローで、喉を潤します。たまに、氷がからんと鳴る音が

暑くなってきた体に響き渡ります。


「はい~~、頑張ります…。」


マナ捜索に時間を費やしていたなど言い訳にしかならない。

ちゃんと講義を聞いていれば…。


「輝鳥歴というのはね、ある王様が亡くなってから始まった年号なんだよ。」



昔々、あるところに世界の王様が居ました。

その王様は皆の事を愛し、この世界を愛していました。

しかし、その王様は消えていなくなってしまいました。

死んでしまったと言われています。

王様の突然の死。

世界中は大パニックとなりました。


大きな墓地庭園も作られました。

世界中の皆も王様が大好きだったのです。


その王様は、輝鳥様と言われていました。

輝く鳥のように、そのお姿は凛としていて、

誰もが目を奪われているような女性でした。


しかし、何故かそのお顔を覚えている者は誰一人として居ませんでした。


そんな彼女の事を世界の皆はもう二度と忘れたくないと、

新たな年号を、『輝鳥歴(きちょうれき)』としたのです。



「まあ、その輝鳥様が居なくなったことで、内乱や、クーデター。その他諸々色んな事があって、輝鳥歴の始まりから数年は慌ただしくしていたみたいだよ。あ、ちなみに、今の王様は聖白様ね。」

モニカさんの教え方はとても優しく丁寧に教えてくれるから、頭に入りやすい。


「輝鳥様…そんなに皆に愛された人、どんな人なんだろう~!そうなると、輝鳥歴の前って何歴だったんですか?気になってきました。期末試験に出るでしょうか?」

輝鳥歴が始まって224年。前の時代ももちろんあっただろうとカナリーは推測する。


「あるよ。でも、期末試験に出るかな…。まあ、一応言っておくね。輝鳥歴の前は…」


すると、勢いよくバリシュのドアが開いた。 (喫茶店バリーシュタインの略)

リーナが息を切らせながらそこに居た。


「カナリー様、折り入って相談したいことが。というか、ご報告があります。」


なんだろうと、カナリーはペンを置く。モニカもリーナの方を見る。


「実は…。」

皆が見守っている。グラスの中の氷がからんと音が鳴る。


「くじ引きで団体旅行券が当たりました~!みんなで旅行に行けます!行きたいです!行きましょう!?」

リーナがくじ引きで当たりを引いてきたらしく、団体の旅行券を手に持っていた。


カナリーの顔が輝くように笑顔になる。

「わぁ~~~!え、旅行!?ほんとに!?リーナさんすごい~!」


「カナリーちゃん、待って。その前に期末試験。あるよね?それを乗り越えなきゃダメだよ。」

モニカさんが期末試験の事について言及する。


カナリーの顔がみるみるしょんぼり顔に変わっていった。

「う…それなら、マナやリベラさん、リーナさんだって…期末試験あるよ…。」


しかし、人選を間違えた。

「マナちゃんの成績はトップクラス。何も教えることが無いほどにね。リベラさんとリーナちゃんはそもそも編入組。サマーバケーション中に補講で代用されるの。」


リーナは補講がある事を知らなかった。

「え」


リーナの顔も、カナリーと同じようなしょんぼり顔になってしまった。


「2人とも…。ふふっ、私もサポートするから、頑張ろう!ね?旅行は全部終わってから!」


「うぅ…はーい。頑張ります!」


期末試験をとりあえず頑張らないといけない。

そういえば、マナの姿が見えない。どこだろうか。



一方その頃

マナは1人、作業室で何かに向かって作業をしていた。




そして夕暮れ時になり、


「んー、これくらいなら。うん、カナリーちゃん頑張ってる!これならきっと大丈夫だよ!」

モニカさんと模擬試験を行っており、合格ラインを見極め、

OKを貰っていた。


「じゃあ、うちらは帰りますか~。モニカさん、本日もありがとうございます。さ、カナリー様一緒に帰ろう~。」


そして、期末試験

筆記、調合、実技の3つの試験が3日に分かれている。


1日目

筆記に関しては、魔術式や国の歴史等

モニカさんから教えてもらっていた為、割と手ごたえを感じた。


2日目

調合に関しては、カナリーの苦手とする科目であり、

毎回調合の際にフラスコを爆発させてしまっていた。

モニカと猛特訓し、なんとか合格ラインギリギリに到達することが出来ていた。

恐らく、きっと大丈夫。


3日目

実技、先生と魔術の撃ち合いをすることになっている。

そこで先生からの評価を得て、得点にするといった形式。


「魔術同士の撃ち合いってまだしたことないから、私の開発した魔術がどれだけ通用するのか楽しみ!」

カナリーは期末試験とはいえ実技が一番楽しみにしていたらしい。


他の生徒達は皆それぞれ先生と魔術の撃ち合いを行っている。

レイゼル先生も試験官として居た。


評価は、攻撃、防御、応用性を見るらしい。


カナリーがワクワクしながら待っているとそこに現れたのは


「え、もしかして、あなたが試験官ですか!?」」


謎のエルフが現れた。

学園長が変質魔術で体を変質させて出てきている。

カナリーは前に見たことがあった。


「あの美人な先生、見たことあるか?」

「え、あんな先生見たことない~!綺麗!」

「なんか、立ち振る舞いが可憐だ。」

等の声が上がっている。


「さて、カナリー・アステライトさん、あなたは私が担当します。魔術の撃ち合いを始めましょうか。」

学園長もウキウキしていた。興味を持つカナリーの魔術を見ることが出来るのだから。


「楽しくなってきましたね!では、行きますよ!先生!」


2人とも構えた。

輝鳥歴の成り立ちについて、

王様というか、女王様は何故いなくなったのか。


輝鳥様とは。


謎は深まります。

そして、輝鳥歴にはちゃんと前があります。

それは今後また出てきます。


ついに、学園長とカナリーがぶつかりますね。

まあ試験なので、そんな豪快な戦いにはなりませんし

お互いに全力ではないですね。


ちなみに、リベラさんも成績はトップです。

本来補講を受けるほどではないですが、特別扱いも出来ないため、

夏の休みにリーナと一緒に補講を受けることになっています。


第70話、読んでいただきありがとうございます。

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