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私とAIの異世界転生!  作者: 星廻 月華
【魔弾編】
54/273

コード53「引き金と弾丸は主を見つけて」

第53話

前回、リーナ達を救った後から

超超巨大な魔弾の塊の残骸は地上に落ちてこなかったという。


光が地上から上空へ飛んでいき、


その光が闇を消し去ったのだとみんなは言っていた。



イベントを襲撃した者として、

ダンテは魔術警察へ連行された。


「あの娘は…俺が強引に従わせていた子だ。関係ない。この子は悪くないよ。」


ダンテはリーナを庇った。


「そんな!違う!私が…自分から…」


「そう言うように、ずっと洗脳していた。さあ、早く私を連行してください。」


「さよなら、リーナ。今までご苦労だった。」


魔術警察はやれやれといった表情でダンテ、ピエールを拘束する。

カガヤはダンテとピエールとはまた別に移送されていった。

鬼人種の指名手配が張り出されているが、見つけられないだろう。


リーナは膝から崩れ落ち、涙を流し、

「ありがとう…ダンテ…。本当に…。」

そう言っていた。


ダンテはその後パルプティコンへ移送された。

カナリー達はと言うと、魔術警察から事情聴取を受けていた。


聞いたこと、見た事、その全てではないが魔術警察へ一通り伝えた。

リーナの過去話はダンテの意思を汲み、分からないと言い、

極悪犯を捕まえる手助けをしたが、見知らぬ誰かが捕まえていった

そう伝えることにした。

本当のことを言っても誰も信じないとマナが推測したためである。

実際、伝えてもきっと誰も信じないだろう。


リーナはその後、身分証明され、正式にフィリナだと明かされた。

魔術警察曰く、リーナの取り扱いがややこしいらしい。

リーナの話は、ダンテに洗脳されている可能性もある。

本当はそんなものはないが、ダンテがそう言い張っている。

魔術警察としては、リーナを経過観察することにした。


最後の超超巨大な魔弾の塊は自然災害だと伝えられた。

最後貫く光は精魔界からの干渉か?等と新聞が出回っていた。

審議は不明とのこと。


リーナはこれからも、リーナ・カミンタフとして名乗るらしい。

名前はリーナの方が慣れてるからだと言っていた。

当分の間は監査役もいるらしく、じっとしていた。


ルナリアもリーナを捕捉していたが、魔術警察が絡んでいたため、

身を潜めている。


ルナリアの目的は、リーナを監視する為だった。

今回の出来事は、ルナリアも調べている。

彼らが気になっているのはリーナではなく、

超超巨大な物体を破壊した何からしい。

これが、国の危険なものなのか、知りたがっていた。

そしてあわよくば、管理したいと思っているらしい。

リーナを最大限利用しようとしていた。

そんなことはカナリー達は何も知らずに生活していた。


それからも大変だった。


オービット魔術学園にも連絡が行き、

学園長や理事、先生達に厳重注意されてしまい、

フェニ姉さんからは当分の間はアルバイト禁止と警告されてしまった。

姉からは何時間も説教されてしまった。


ケーシィさんは重傷。

全身骨折。どうやったらここまで骨折するのかと

医術師達も驚いていた。それよりも、

こんな状態で生きている方が驚きだったらしい。

本当は歩くことも困難だったはずだが、

ケーシィは意識が朦朧としながらも歩いて病院まで来たらしい。


その場にいた看護師は超超巨大な物体の落下による騒ぎや

イベント会場のけが人等に追われていたため、

鬼人種の女の声が届いてなかったらしい。

もう少し遅ければ、ケーシィは危なかったとのこと。

彼女は数週間で退院していた。


ちょび髭おじさんには、たくさんのお菓子を貰えました。

そうお願いしたのです。

結局、彼の名前は聞けずでした。


あれから数週間が経ち、戦いの傷も癒えて来た。

心の傷も少しずつだけど、癒えればと思う。


リーナさんはと言うと、アミルダさんに事情を話し、

泊めてあげたいというと、

「また女の子部屋に連れ込んだの~?」などと

満面の笑みで言っていた。


リーナさんは片手を口に当て、目を細め何故か少しだけ頬を染めていた。


あれから、ザミエルの気配は無かった。

リーナが心に語り掛けてもザミエルは返事をしなかった。


「ザミエル…どこに行ったの…また私を置いて…どこかに…」

リーナは酷く落ち込んでいた。

また裏切られたのだと。泣きそうになっていた。


「リーナさん…何かあったんですか?」


リーナはお風呂上りのカナリーへ抱き着いていた。

暫くこうしていたいと。

「ど、どうしたんですか!?まあ、ん、いいでしょう。」

カナリーはリーナの頭を撫でていた。

リーナは「ぽかぽかする…。」と呟いていた。


マナとリベラはその様子を無言で見つめている。

リーナの心の傷もあるだろうと認識していた。


「ザミエルが…居なくなっちゃった…私また捨てられたのかな…あなたは、カナリーさんは居なくならないよね…?どこにも行かないよね…?やだよ…。」

しなしなになったリーナは半泣きになりながらカナリーに身を寄せていた。

あれから、情緒不安定になることが多くなってしまっていたらしい。


「ザミエル様なら…。」

マナが一つの魔力の箱。ボックスを持ってくる。


ザミエルはあの戦いの後、消えそうになっていた。

カナリーに保護され、マナの<スキル・ボックス>の中に居た。


なんでも、存在を維持することが難しくなっていたらしい。

ザミエルが無事に回復するまで時間が少しかかってしまった。

ザミエルが喋れるまで回復した後、ザミエルとリーナはお互いに想いの内を語り合った。


「あの、マナさん、結界から出してもらう事って大丈夫ですか?少し話したい…です。」

マナはザミエルを机の上にボックスから出して、リーナに会わせた。


「リーナ…俺は…。」


「ううん、私の方こそごめん。ザミエルを信じられなくて。捨てられただなんて思ってごめん…。」

申し訳なさそうに正座しながら話していた。


「マナ、リベラさん、ここは2人だけにしてあげよう。あの2人ならきっと大丈夫。」

扉を閉める際、リーナの涙が見えた。

ザミエルも半透明であったが、涙を浮かべているように見えた。


静寂。


お互いに何を話せばいいのか分からなかったが、

緊張などはしておらず、2人ともリラックスしている。


「こうなる事は時間の問題だったのかもな。」

ザミエルから切り出した。


「うん…。そう、かもね。そうだね…。全ての歯車が狂ってた。選択の全てを間違えてたのかもしれない。私って、運ないのかも。」


しかし、ザミエルはそうは思わなかった。


「運が無い?いや、リーナは救われたじゃないか。それにこの国も守られた。もし、カナリーさんが居なければ、都市もリーナも全部吹っ飛んでたさ。運あるよ。それも豪運のな。」

窓の外の星空を見上げながらザミエルは静かに呟く。


「なあ、リーナ。学校、行ったことないだろ?カナリーさん達と一緒に青春を謳歌してみたらどう?てか、行った方が良いだろ。」


「唐突だね。うん、行ったことない。憧れは前はあったな~。今は…どうだろ。カナリーさんと一緒に…。一緒…。…。」

リーナは少し考え込む。


青春、縁のない話だったな。

家族を失い、お仕事をして、

生きるために必死だった。


「学園は少しだけ考えさせて…。でも提案してくれてありがとう。私さ、カナリーさんの…そ、そばに…居たい…な、なーんて。」


ほんの少し顔が赤く見える。


リーナも年頃か。まあでも、カナリーさんに付いていきたいのはすごく分かる。

あの人には引き寄せられる何かがある。それは確か。


というか、ここまでの事件を起こしていて

ルナリアにいつ見つかってもおかしくない。

そのことも含め、リーナに話した。


「やっぱり…最善策は…。」


リーナとザミエルはお互いが納得する方法で

話し合うことが出来た。


そして朝。


「あ、おはよう。みんな。」

その日は休みの日。特に学園で何かがあるわけでもなく、休日であった。

リーナはエプロンに身を包み、簡易キッチンで料理していた。

ザミエルとの話し合いは無事に終わったらしい。


朝食を4人で済ませ、リーナが改めてカナリーの前へ来る。


「ど、どうしたんですか…?そんな改まって…。」


「私達を救って頂いたこと、本当にありがとうございます。お返しが出来ないほどです。そこで、私とザミエルをあなたのそばに置いてください。メイドでもなんでもします。お願いします。あなた様は命の恩人です。」

手を前にし、お礼している。


マナもリベラもそんな予想をしていた。だが、カナリーは驚く。

「マスターは人たらしですから。」

「ん…そうですね~私もそのうちの一人ですし。」


カナリーは人たらしと言う言葉に頭をかしげていた。

「そんな!頭を上げてください…。私は出来ることをしただけですし…みんなを救ってあげたかったから…。メイドって言っても…私はリーナさんと友達になりたいなって…私の方が歳下ですけど…。」

リーナはカナリー、マナより歳上だった。


「あの時の言葉、忘れちゃったんですか?そばに居るからって。あの言葉、絶対に忘れませんから。それとも…私…重いですか…?あ、そうですよね…私なんか要らないですよね…。」


「あ!いや、重いだなんて、そんなこと思ってないですよ!でも、本当に良いんですか?それで。」


「それが良い。んです。そばに置いてくれないと…私は…。」


ザミエルが助け舟を出す。

「リーナを、ルナリアから守って欲しい。そこのちっこいのも、元ルナリアだろう。あの組織の事なら分かっているよな?」


リベラは静かに頷く。


ルナリアにはいつかは捕捉されてしまうかもしれない。

それに、リーナを1人にしておく方が何倍も危険だった。

少なくともオービット魔術学園に居れば、ルナリアに

見つかることはほぼ100%ないだろう。


だが、学園都市の外に出てしまうと、リーナは危険になってしまう。

そんなリーナをカナリーは放っておけない。

カナリーはそんな人だ。


「お願いだ。カナリーさん。リーナを守って欲しい。俺は力を今失っている。取り戻すまで、守り切れるか分からない。今後、俺が力を取り戻したその時に、カナリーさんの配下になり、あなたの力となる事を必ず約束する。と言うか、今すぐなってもいい。だから…お願いします…!」


ザミエルとカナリーは頭を下げている。


そんなこと言われたら、断る理由なんてない。

元から一緒に居るつもりだった。


「分かりました。一緒に居ましょう。でも、それなら!魔術学園へ入学してください!それが条件です!マナも、リベラさんもそれでいいかな…?」


マナもリベラも全く問題が無かった。

カナリーはザミエルの意図を汲むように意思を尊重した。


「はい。私はマスターの絶対的な味方です。そんなマスターの意見を否定することなどありません。歓迎いたします。」


「私も…全く問題ないです。仲間が増えたみたいで嬉しいです!」


「とのことなので、私達はリーナさんを大歓迎します!これからも一緒に居ましょうね!」


リーナは嬉しそうに、胸に手を置き、涙を流し、ただ一言。

「はい。」

そう言っていた。


これからもずっと、末永くよろしくお願いします。


「ずっと一緒…。嬉しい…!」


私達はあなた様の弾丸となります。


リーナとザミエルはそう思うのだった。

カナリーはママ属性強めです。


リーナは激重感情をたまに出しますが、とてもかわいらしい子なんです。


新しい仲間が出来ましたね。改めて、


リーナ・カミンタフ (16歳 女)

カナリーやマリナ (マナ) の一つ上。

心強い仲間が増えていきますね。


ザミエルがルナリアの話をしなくとも、カナリーはきっと

ザミエルとリーナを保護していたことでしょう。

もし仮に、ザミエルがその話をしなかったとしても、マナがその話をしていました。


結果は同じです。


あと、もし、カナリーが居ない世界だったならば、

リーナは暴走することもなく、ザミエルも力を失っていなかったですね。

でも、リーナは必ず死にます。それも、フィルとフィオラを含む

彼女らの家族みんな必ず。誰かの手によって。

それは強いて言えば、ifのストーリーですね。

あったかもしれない世界の話。


本編のリーナはきっと、幸せに。


魔弾編、完結です。次回から、また新しいストーリーが始まります。


第53話、読んでいただきありがとうございます。

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