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私とAIの異世界転生!  作者: 星廻 月華
【魔弾編】
53/288

コード52「約束は嵐の向こう側へ」

第52話

前回、リーナが大暴れしていたところから

リーナの無数の魔弾がカナリーへ飛んでいく。


カナリーは魔力出力を上げていたから対応できているが、

今までの抑えた魔力出力だったなら

恐らくリーナに負けていただろう。


弾丸のと暴風の嵐の中


みんな私の前から居なくなる。


ザミエルだけはずっと一緒に居てくれる


私も本当は分かってる


ただ暴れて、辛い事から逃げて


私を見てくれる人は居ない。


私を助けてくれる人なんて…どこにも…




(リーナは俺を助けてくれたじゃないか。)


(廃棄都市に居た俺に、その辺に居たガキ達が俺に石を投げて来てさ)


(俺、実体がないから別に痛くもなんともなかったけど、心が痛かったんだ。)


(誰か助けてって。誰にも認めてもらえなくて。種族の関係で、嫌われてさ。)


(そんな中、リーナ、いやフィリナは俺を助けてくれただろう。)


すっごく嬉しかった。


リーナは心の中でザミエルと会話をしていた。


俺すっごく嬉しかったんだ。

あぁ、やっと誰かに見つけてもらったんだって

君になら俺の全てをあげたって良い。そう思った。



ザミエルだけだよ…。私を見てくれるのは。


私はこんな世界もう何もかもどうでも良くなっちゃったな。



俺は、願いを叶える弾丸を作ることが出来る。


でもリーナを幸せにする弾丸は作れなかった。


俺はさ…


俺は、リーナにも幸せになって欲しい。


信じてみてもいいんじゃないか?



今更どうしたの?もう、後戻りできないんだよ…?

そんなこと言われたって…。

ザミエルの事は信じれるけど、私誰も信じられないよ…



リーナ、目の前を見ろ。



リーナの目線の先には、何度も何度も

魔弾の嵐の中、カナリーが必死にリーナに語り掛けていた。


な?誰も見てないとか、そんなことなかっただろう?


あの小娘、いや、あの人はリーナを見てる。

フィリナの事も見てた。ちゃんと、見られてるよ。


そろそろ…時間が無くなってきたな。


リーナの体が願いと言う負荷に耐えられなくなってきた。

俺たちの体に亀裂が入ったきた。


もう限界なんだよ。あの人は助けてくれるって言ってる。

助けてもらおうよ。俺じゃ、リーナの事助けられなかった。

リーナの今も未来も助けてあげたいんだ。


リーナの目に涙が浮かぶ。

でも…私も…ザミエルには幸せになって欲しいよ!

私の中に居たら…一緒に…だから、ごめん。


リーナの深層世界でザミエルとの会話が終了した。


「あぁぁあぁぁぁああぁ!い、今…引きちぎる…から…待ってて…。」


リーナの体は本格的に亀裂が大きくなり、その中から、黒い霧のようなものが

外に漏れ出ていた。リーナの意識が途切れる。


「それ以上は危険です!本当にリーナさんが死んじゃう…!ダメ!」


最後の大きな魔弾の塊を魔破片(フラグメント)で斬り裂き、浮いているリーナの元へジャンプする。


黒かった皮膚は漆黒の魔力の膜であり、その一部が元の人間の肌に戻っていた。

しかし、亀裂は入ったままであり、漆黒の膜はまだそこに張り付いている。


「おい!あんた!俺の声が聞こえるか!?」


カナリーは驚き、辺りを確認する。


目の端にボーイッシュな女の子のような精霊のような

黒くて霧がかった生物に出会う。


「あなたは…?」

カナリーは不思議に思う。


「俺はザミエル!悪魔だ!話は後だ!今はリーナを助けてくれ!リーナの願いが強すぎた!この都市そのものを…。そのせいで代償も桁外れのものとなってる!リーナの体が崩壊する!それに…そろそろ来るぞ…アレが!」


雷の音の他に重低音が聞こえる。どこから

雨が…止んだ…?



空を見上げるカナリー達



夜…?

空が黒い。

いや、空のように見えたそれは、無数の魔弾の塊であり、

それが空を覆いつくしていた。


中央衛星都市サテリッズの外を走っている魔列車からは

超巨大な隕石のようなものがサテリッズに落ちようとしているのが目撃された。

「ねーあれなぁに~?」


ザミエルは必死にカナリーに説明する。

「あんなものが落ちれば…この都市が終わる…避けられない…あれはリーナを追いかけ、押し潰すだろう…あれが恐らく、最後の代償。どこへ逃げても必ず追いかけて来る。」


大きい。

あまりにも大きすぎる。


衛星都市内の都市2つ分…いやそれ以上…?


カナリーがリーナを抱き寄せる。

リーナから黒い魔力の仮面のようなものが剥がれ落ち、顔を確認することが出来た。

彼女の魔力がどんどんと抜け落ちている。


「上手く行くかは分からないけど、とりあえず魔力の流出を防ぐね!」


通常防御魔術<スペル・魔力膜障壁(フィルムシールド)


カナリーは見よう見真似でリーナに薄い膜のようなものを張り、

魔力の漏出を防ぐことに成功した。


だが、最大の困難が残っており、それは待ってくれない。


空を覆いつくすほどの超超巨大な魔弾の塊。



某病院内。


「危険です…!フェニ・アステライトさん!安静に!たった今、Sランクの魔術師(ウィザード)達が早急な帰還を目指しているとの報告を受けました!」


「安静にしてられるか!あんなものが都市に落ちれば大惨事だ!やめろ!拘束をするな!行かせろ~!」


看護師達が必死にフェニを止めていた。



リーナの目が覚める。

視界がぼやける。

誰かに…抱き寄せられてる…

温かい…ぽかぽかしてる…


「…お母さん…?」


声はか細く、意識が朦朧としているようだ。


「お母さんじゃなくて…ごめんなさい。でも、待っててね。あなたもみんなも全員助けるから…!」


超超巨大な魔弾の塊は少しずつ、下へ落下している。


「マナー!!!私の魔力出力をもっと上げて!!」


マナは魔弾の塊を破壊できるほどの魔力を計算し、

カナリーの魔力出力を更に上げた。

最大まではまだほど遠い、でもこれなら。


「神でも奇跡でもなんでもいい…リーナを救ってくれ…!あんたならきっと…!」


「よし!スキル発動!<スキル・コード>!魔術生成(ライティング)!!」


魔術の帯が出現する。

カナリーは新たな魔術を生成していく。

その目には希望が宿っていた。


リーナの心の中では、もう終わりだと思っていた。


ごめんなさい。


私が悪い子だったからお兄ちゃんが居なくなった。


私がちゃんと出来なかったからお母さんが居なくなった。


私が全部どうでも良くなったから…全部壊したいって願ったから…


「ご…ごめん…なさい…。逃げて…。私の事なんかもう構わないで…。私は悪い子だから…。」


「逃げない!私は…ずっとあなたを探してたんだから!やっと見つけたんだから!だから、絶対に助けるよ!それに、リーナさんは悪い子なんかじゃないよ。大丈夫だよ。」


優しい…ぽかぽかしてくる。

だからこそだ…

あぁ…ごめんなさい…私なんかのせいで…

みんなに迷惑をかけちゃって…本当にごめんなさい…

こんな事態絶対に収められない…もう…


「そんなに泣かないで。信じられない?たった一言だけ、無理そうでも直接聞きたい。あなたの口から。信じられなくても、聞かせて。あなたの本当の願いを。ね?」

カナリーは魔術式をどんどんと完成させていく。


無理だよ…。でも…信じていいのかな…

信じられるのかな?


リーナ、信じても良いと思うよ。

だって、この人、ずっと行動で示してくれてたから。


そう…だね。最後になるのなら

それなら…


「…けて…。助けて…!お願い…。」


カナリーはその言葉が聞きたかったとニッコリと笑顔になる。


「任せて!私が何とかしてみせるから!約束!」

カナリーはリーナをぎゅっと力強く抱き寄せ、

ついに新たな魔術が完成した。


「出来た…!これが…!私の二つ目の魔術!」


魔弾の塊が一気に降下する。


10

「逃げろ~!ってどこに!?」

廃棄都市の男が叫ぶ


「もうダメよ!どこに逃げてもこんな大きさ逃げられないわ!」

魔列車に乗る女性が叫ぶ


魔術大教会(ギルド)に居る職員皆、結界の準備を!急いで!」

魔術大教会(ギルド)の職員が叫ぶ


「うわぁぁん!お母さん!どこ~!?」

迷子の子供が叫ぶ


「カナリーはどこ!?って迷子の子か!?よしよし、お姉さんが一緒に居るから!」

フェニが叫ぶ


「全く…リーナの奴…都市ごととは言ってないのに…」

ダンテが心の中で諦める


「…。(私も強くなりたい…。あの鬼人種さんどこに…?私も逃げないと…。)」

ケーシィは力を渇望する


「リルフさん!はやく!こっちです!大丈夫です!カナリーさんを信じて!」

リベラはカナリーを信じる


「リーナ、助かるさ。大丈夫。きっと大丈夫。」

「うん…信じる…。きっと助かる…!」

リーナとザミエルは救いを求める


「マスター。」

マナはカナリーを見つめる。



「いっくよ~~!!!!」


カナリーは指を鉄砲のような形にし狙いを定める。

魔素がカナリーの頭上に収束していき透明な針のようなものが形成される。

光の粒子が集まり、それはまるで地上に星が生まれたかのようだった。


「撃ちますっ!!!」




魔素之魔術<スペル・魔空針(リクリプラグマ)




地上からはるか上空へ向け、弾丸、いや一本の大きく長い透明の光の針が射出された。


それはまるで下から流星が上に飛んでいったかのようだったと伝わっている。


魔術大教会(ギルド)の結界を内側から破壊し、突き進む。


その針は超超巨大な塊へ貫いた。それは内部で分裂し、


魔弾の塊の内部で分裂した針が全ての弾丸を貫いた。


そして、超超巨大な魔弾の塊そのものを貫き、


雲を貫き、


嵐をも貫いた。


上空で大爆発する。


暴風の嵐だった空は、晴れ渡る。



晴天。



空間に亀裂が入り、星空が見えたが一瞬で修復された。


リーナや、都市に住む人々

そしてカナリーの目には虹が映っていた。



「これで信じてくれた?リーナさん!そばにいるから。」


リーナの目には涙が浮かんでいた。


「ありがとう…。」

魔素之魔術<スペル・魔空針(リクリプラグマ)

魔破片(フラグメント)が対策されてしまった為、急遽2つ目の魔術を生成する。

リーナの銃や、マナの魔素を扱う戦い方を見て、考案。


ザミエル

ついに見た目の詳細を書くことが出来ました。

俺っ子であり、見た目はボーイッシュな女の子のよう。

性別は…。まあ引っ張りましょうか。その方が面白いですから。

物語を読み進めていくにつれきっと分かってくるはずです。


リーナ、ザミエル。似た2人は1人の少女によって救われました。

彼女達の心の嵐はカナリーが晴らしてくれました。

魔弾編、終わりに近付きます。


第52話、読んでいただきありがとうございます。

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