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私とAIの異世界転生!  作者: 星廻 月華
【魔弾編】
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コード47「鬼喜乱々」

第47話

前回、ベアトリクス視点からケーシィ視点へ

ケーシィ視点。


「んふ、やっぱしうまおすな。ずっと飲んでいたいくらいどす。」

角の生えた女がお酒をたらふく飲んでいる。


近くで爆発音が複数にわたり聞こえてきた。

ケーシィの近くでも爆発が起こり、周囲はパニックとなった。


「さてと、わっちも好きに暴れさせてもらいまひょ。」


角の生えた女は地面に軽く踏み込むとその地面が割れ、周りの建物も倒壊した。


「くそっ!爆発騒ぎ、怪しいな!お前の仕業か!」

近くに居た警備員がその女へ向かい、取り押さえようとした。


ケーシィはリルフ探しをしていたが、今は避難誘導を優先していた。

「みなさん!ここは危険です!また爆発があるかもしれません!焦らず、ゆっくり!」


その瞬間、警備員がケーシィの横すれすれに吹っ飛ばされた。


角の生えた女の周りにも警備員達が倒れていた。


「ほらほら、もっと頑張ったらええのに。かっこええとこ見して欲しいわ。」

角の女は酒を飲みながら男の頭を掴んでいた。


「そこのあなた!それ以上はいけませんわ!」


「はぁぁぁ!

ライジェル流格闘魔術<スペル・旋脚(ターンレッグ)>ですわ!」


角の生えた女へ魔力の籠った回し蹴りを繰り出す。

旋脚(ターンレッグ)が頬に命中した。しかし、


「ライジェル流…!懐かしい響きだな…!おっと口調が…。」

「こら大変、失礼した。懐かしい響きを聞いたもので。すんまへん。ええ技どすけど、威力がまだまだそよ風のようどすな。」


ケーシィはぞくりとした。回し蹴りをし、吹っ飛ばそうと考えていたのにもかかわらず

まさか、蹴ったこっちが痛いとは。そして人を蹴った感じがしなかった。

これはまるで…。


「もう一度ですわ!はぁぁぁぁ!

ライジェル流格闘魔術<スペル・鈍脚(レッグス・ハンマー)>!ですわ!!!」


魔力を込めた(かかと)落としで角の女の脳天をぶち抜こうと考えた。


「お?おおお?」


地面がめり込み、周りの建物にヒビが入った。

渾身の、魔力を込めた鈍脚(レッグス・ハンマー)。さすがに効いてほしいが。


「さっきの攻撃よりもまだマシやったが、もう少しだけ楽しませとぉくれやすな。」


(いったいですわね…攻撃したこっちが痛いとか、どれだけ硬いんですの!?これも魔術…?このままじゃ、勝てそうに無い…どうすれば。)


「今度は、こっちから行きますえ。そ~れ~。」


角の女が手で風を仰ぐように空を割いた。

すると、急な突風、暴風が発生し、建物ごと吹き飛ばされそうになった。

ケーシィは必死に街灯にしがみついたが、

街灯ごとケーシィは吹き飛ばされた。


「もう少し、踏ん張って欲しおすなぁ。残念。」


(もう少しわたくしに力があれば…こんな時、カナリーさんがいらっしゃったら…。いけませんわ!また人頼りして!もう少し根性を見せなさい!ケーシィ!よし!)


自身の頬を両手で叩き、渇を入れた。


「大変失礼しましたわ。あなたを捕まえますわ!」


「ライジェル流の子よ。もっともっと楽しましてくれるの期待してますで。」


1人の男の警備員がやってきた。


「そこの角のお前!怪しい人物だと、連絡が入った!ようやく駆けつけることが出来た!お前を拘束する…!」


楽しくなってきたところだったのに、邪魔が入ったな。

だが、この男も、わっちを楽しませてくれるのだろうか。


「岩石射出魔術<スペル・螺旋岩突(ロックスパイラル)>!貫け!」


岩のドリルのようなものが、角の女へと飛んでいった。

これは、下手すれば穴が開く。

警備員は、腕を吹き飛ばせば無力化できると思っていた。


「おもしろい!来い!」

角の女は腕を伸ばし、螺旋岩突(ロックスパイラル)を片手で受け止めた。


「大変おもしろかったが、所詮は岩。もう少し大きければ…。ん?」


「大岩螺旋魔術<スペル・大岩螺旋撃(ストーンバン)>!!!!」


角の女の頭上に巨大な岩が生成され、それが回転しながら落ちて来る。


「そうそう、こうでなくちゃ、面白くないしの!!」

角の女は嬉々とし、回転する岩を全身で受け止めた。

女の周りが爆発し、砂煙が舞い上がっている。


「よし…だが許せ。大勢の警備員が束になってでも敵わなかったという。これしか…ぐっ!魔力切れか。」


鈴の音が聞こえた。


「さっきは舞い上がって口調がおかしかったこと、謝罪します。ほんで、さっきの攻撃、あらえらい良かった。もっともっと撃ち込んどいでやす。ちぃーとばかり動いてもうた。今度はこっちの番どす。」


女は砂煙から歩いて出てきたと思ったら、警備員の男の背後に既にいた。


「ば、バケモノ…。う、うわあああ!」


角の女が男を殴ると、男は建物を貫き、どこかへ飛んで行ってしまった。


その様子をケーシィは眺める事しかできなかった。


「あなた、相当お強いのですわね。今やっとはっきりしましたわ。あなたはここで捕まえなくては…!」


「今、わっちはえげつのうええ気分なんどす。手加減あんましできしまへんよ。」


角の女が腕を横に振り回すと、建物が紙を破くように、粉々に粉砕した。


「ライジェル流格闘魔術<スペル・魔力速脚(マギムーヴ)>!危ない!」

ケーシィは辛うじて躱すが、倒し方が分からない。

そう、さっき攻撃を当てた時、まるで大きな壁、


いや、まるで山と戦っている。


そんな気がしたからだ。頑丈な体。そして特徴的な角。和を思わせる服装。


「あなた、はるか東の国から来たんじゃなくって?その口調も、服装も、そしてその角は…鬼人種!どうりで体が硬いんですわね…。文献で読みましたわ。ですが…!あっ!」


鬼人種の女はバレてしまったと思ったような顔をし、

足で踏み込んだ。すると、地震が起こった。


「あぁ、そうだ。わっちは鬼。だが、ただの鬼人種じゃない。」


「わっちは…そうだな。大鬼人種。鬼人種より進化してるぞ。」


本当は更に進化しておるが、まあここでは大鬼人種で良いだろう。


「あ~めんどくさい。もう口調の縛りは無しで良いか。お前の事は気に入った!ライジェル流だからな!もっと打ち込んで来い!」


旋脚(ターンレッグ)鈍脚(レッグス・ハンマー)も効かなかった。

腕技は…少し苦手だった。腕を痛めるから。でも、脚技よりも威力が高かった。

ライジェル流は本来は拳技が多数ある。痛める腕を恐れて今まであまり使わなかった。


「恐れていては…強くはなれませんわ!はぁぁぁ!

ライジェル流格闘魔術<スペル・片掌魔底(ショック・パアム)>!!ですわ!!…っ!」

魔力を込めた掌底打ちを大鬼人種の女へ多数打ち込む。


「ふむ…その技、そんなだったか?それに、なんだか痛そうにしているな。打ち方が良くないんじゃないか?」


分かってる。今まで逃げてたから、練度が低いことも。

でも、ここで止めなきゃ!この人を!


「手で攻撃するってのは…こうやるんだ。」


手でドンっと押される。周りの景色が前に進んでいく。

いやこれは、私が後ろに…進んで…


建物を何重にも貫き、吹き飛ばされた。

こんなにも無力なのか。

頭を打った。血が…でも…

ここで立ち上がらなくては、カナリーさんには追いつけない…!

絶対に負けられない!


「ライジェル流格闘魔術<スペル・魔力速脚(マギムーヴ)>+

ライジェル流格闘魔術<スペル・両掌魔底(ツイン・パアム)>!!!

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!届けぇぇぇぇ!!!!!」


速さ、そして全魔力を込めた全身全霊の攻撃。

これで無理なら…。


「おい、命をかけろとは言ってないぞ。」

両手を掴まれ、軽々と止められてしまった。


「接近戦重視の戦士にとって、拳や腕、脚はその者の命だ。その攻撃は、わっちが体で受け止めていたら、もう使い物にならなかっただろう。もういい。お前にはまだ未来がある。少し眠っていろ。なに、またいつか相手してやる。その時を楽しみに待っているよ。この国には旅行しに来ていただけだ。箱の奴に協力していたのは、ただの酒のお礼だ。今度はお前が東の大陸に来ると良い。わっちの名は…。」


「わっちの名は、シュテンだ。覚えておくといい。ふん!」


軽く、いや本人にとっての軽くだったのだろう。

だが、その拳の重さは、まるで隕石が落ちて来たかのような

そんな衝撃だった。意識が飛ぶ。待って、わたくしは…。


わたくしは今よりも…もっと…もっと…



激しい衝撃音、爆発音が都市に轟いた。


ケーシィは辛うじて生きていた。

だが、意識を失い、重症だった。


「うーん、手加減したつもりだったんだが…お?あれは医術師か。おーい、ここに重傷者が居るぞ。手を貸してやってくれ。」


さてと、そろそろ東の大陸に帰るか。

船の時間は…過ぎてる…!急がねば!ん?


すると、建物ごと横に一刀両断するような斬撃がシュテンに向かって飛んできた。


手で受け止めようとする。いや、これは手が斬れると予想した。


「ほう。なんかヤバい奴が居るな!妖気解放!」


シュテンは妖気を解放し、斬撃を受け止めた。

妖気の鎧はボロボロになったが、手が斬り裂かれることはなかった。


「くぅ、船の時間が過ぎていなければこの斬撃の主と戦いたかったが…仕方ない…。また会いたいな!」


シュテンは足に思いきり、力を込め、妖気も開放する。

そして、思いきりジャンプした。


ジャンプを繰り返し、都市を超え、大陸を超え、出航したての豪華客船へと着地した。


「面白い奴らが居た。わっちの目的もだいぶ進んだな!酒も飲めたし…さて、帰るか。イバラキが待っておるしな。いやぁ面白かったなぁ。おっと、口調戻さないと。」


わっちは姫でありんすから。ちゃんとしねえとまたイバラキに怒られんす。

城下町では城下ことばでありんしたが、これからはこっちで話さねえと。


また会おう、ライジェル流の申し子よ。そして最後の斬撃の主よ。


シュテンは東の大陸へと帰っていった。


ケーシィは強くなりたい。

心の中で強くそう願ったのだった。

シュテン

鬼の女性。今後もまた必ず出てきます。

彼女はとある目的で旅行をしていただけなのに

ダンテに見つかり、傭兵として雇われたということですね。

シュテンはダンテよりも強いですが、酒につられてしまい

同行を共にしていたということです。

実際のところ、シュテンはかなり強いです。

現状、カナリーやベアトリクス以外が戦って良い相手ではありませんね。


ケーシィの何かに火をつける相手でした。


第47話、読んでいただきありがとうございます。

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