表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私とAIの異世界転生!  作者: 星廻 月華
【魔弾編】
47/288

コード46「魔石彫刻獣とレプリカ」

第46話

前回、岩石人形(ゴーレム)から魔石彫刻獣(ガーゴイル)へと進化した後から

魔石彫刻獣(ガーゴイル)岩石人形(ゴーレム)の時よりも、大きくなっており、

その全長は8mにまで大きくなっていた。


リベラとリルフの拘束を

蜘蛛の糸を取るように、いとも簡単に引きちぎった。


「まずいです…!これは…こいつは外に出しちゃ絶対にダメです…!」


ビルは魔石彫刻獣(ガーゴイル)に腰を抜かしていた。


「あぁ…素晴らしい…僕の研究は間違っていなかった。」

ピエールはロープに縛られながらも歓喜していた。


魔力武器(ウェポンズ)!大槍!巨斧!展開!」

リベラは大きな槍と巨大な斧を両手に展開する。


槍で魔石彫刻獣(ガーゴイル)の足を薙ぎ払いするが、ビクともしなかった。


「くっ!硬いです!大槍がダメなら!巨斧で!」


ピエールは笑っていた。

「くっくっく…魔石を取り込んで、魔力が循環しているのだ。それに、岩石人形(ゴーレム)の硬度よりも更に進化している。貴様らの攻撃など通りはしない!!」


リベラは小さな体にそぐわない程の大きな巨斧を両手で持ち、

空中で回転しながら遠心力によりパワーを上げながら

魔石彫刻獣(ガーゴイル)へと振り下ろした。


若干のヒビが入るがすぐに修復されてしまった。

巨斧は粉砕されてしまった。


魔石彫刻獣(ガーゴイル)が口を開ける。

体に魔術式が輝き出し、魔力が高まっていく。

その口から水が発生し、ボコボコと沸騰し始める。


「…!」

「危ない!」


次の瞬間、熱湯の噴出により、柱が壊され、リベラをリルフが庇った。


「リルフさん!返事を!」


リルフは魔石彫刻獣(ガーゴイル)の攻撃により意識を失っていた。


(私じゃ…この魔石彫刻獣(ガーゴイル)には勝てないです…!どうすれば!)


リベラは絶望していた。

勝てない。だが、諦めたくない。

カナリーさんなら!でも今ここにはいない。

どうすれば…!考えなきゃ!

頭がぐるぐるする…。このままじゃ…




(((…仕方ない。変われ。交代だ。)))




リベラの頭の中で声が聞こえた。

希望の道が見えた。こんなに近くに居た。


起きても大丈夫なんです?


うん、全く問題ない。私に任せろ。


その声の言う通りに、リベラはほっとしたように目を閉じた。




魔石彫刻獣(ガーゴイル)がパンチを仕掛けてくる。

そこに、リベラとリルフはおらず、リルフをビルとピエールの元へ一瞬で置いた。


魔石彫刻獣(ガーゴイル)か…。久しぶりに斬るな。」


リベラの目つきが柔らかいものから変わっていた。

そう、リベラはベアトリクスと交代していた。


ベアトリクスは特殊体質だった。

それは魔力を持つことが出来ないものだった。


彼女が始めに持っていた魔剣、

それは魔力を吸い上げる魔剣。

他の者が持てばその者の魔力をも吸い上げてしまい、

魔力を持たない彼女が魔力を扱える、

彼女だけが扱える唯一の最強の魔剣だった。


だが、その魔剣はカナリーとの闘いで今は修復中。

今は手元に何も持っていなかった。


「さて、魔道具展覧会だったな。何か良さそうな武器はあるかな?」


ビルがベアトリクスへ向けて叫んだ。

「ダメだ!あんたはよく頑張った!魔石彫刻獣(ガーゴイル)には勝てない!A級相当の魔物だ!逃げろ!」


しかし、ベアトリクスはくすっと笑う。

「ふふっ、そんな奴今までにどれだけ斬ってきたと思ってる?安心しろ。私に任せておけ。」


ビルは何故だか、その言葉を信じることが出来た。

そして、さっきまでの人とは違うのだと分かった。

この人なら魔石彫刻獣(ガーゴイル)に勝てる。

そう思えた。


「お。良さそうなのがあるじゃないか。これにしよう。」

魔石彫刻獣(ガーゴイル)の攻撃を華麗に避けながら

一本の剣を手にする。

だが、ビルがまたもや叫んだ。


「それは!魔剣のレプリカです!刃が研がれてません!展示用で!ダメです!それは使えません!」


ベアトリクスは剣を居合のように、構えた。


「大丈夫だ。安心しろ。一撃で終わらせる。」


魔石彫刻獣(ガーゴイル)が迫ってきた。

そして、先ほどのように、口を開き、体に魔術式が輝きだす。

魔石彫刻獣(ガーゴイル)は熱湯のビームを噴射した。


ビルから見て、ベアトリクスが一瞬揺らめいた。


その瞬間、熱湯は切り裂かれ、魔石彫刻獣(ガーゴイル)の上半身全て、

その体が一刀両断された。魔石彫刻獣(ガーゴイル)が前かがみになっていた為、上半身ごと全て斬られていた。


研がれていない魔剣のレプリカで魔石彫刻獣(ガーゴイル)を斬ったのだ。

斬ったのは魔石彫刻獣(ガーゴイル)だけじゃなかった。

この建物ごと、全て一直線に斬っていた。それ程の威力が無ければ

魔石彫刻獣(ガーゴイル)は倒せなかっただろう。

研がれていない魔剣のレプリカで斬る。そんなことは誰にも出来ない。

ベアトリクスにしかできない曲芸。まさに神業だった。

ビル、ピエールの2人はベアトリクスの斬る瞬間を確認することは出来なかった。


「うん。これは研げば良い剣になる。」


(リベラ。あとは任せたよ。)

ベアトリクスが目を閉じ再び開けた時には

目線は柔らかいものとなっていた。


「ベアトリクスさん…ありがとうございます。」

リベラは自身の胸に手を置きそう呟いていた。


「さっきの斬撃で建物が崩落するかと思われたけど…絶妙なバランスで保ってる…?」

ビルは不思議そうな表情で壁を見つめていた。


「さて兄貴。話をしようか。」


ピエールは有り得ないという顔をしていた。

まさか魔石彫刻獣(ガーゴイル)が討伐されてしまうなんて。

しかも、研いでいない魔剣のレプリカでなんて。


魔石彫刻獣(ガーゴイル)はベアトリクスにより無事討伐されたのだった。

久しぶりの登場のベアトリクスさん

作中でも明かした通り、

彼女は魔力を練ることが出来ません。

しかし、魔力を吸い上げる魔剣により魔力を扱うことは可能です。


今回は、研がれていない魔剣のレプリカで魔石彫刻獣(ガーゴイル)を斬っていました。

建物ごと敵を斬る。そして建物は絶妙なバランスで倒壊せず。神業。さすがですね。


ベアトリクスが仲間になってくれて本当に良かった。


第46話、読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ