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私とAIの異世界転生!  作者: 星廻 月華
【勇者編:調査章】
242/274

コード241「星影の輝く帰途」

第241話

前回、カナリーがターミナルベースに現れて

カナリーはフードを取り、その顔を皆に見せる。

その場に居る者達はみんなは混乱した。


「ど、ドッペルゲンガーですか!?ドッペルゲンガーは確か、世界に同じ顔を持つ者が3人居て…もし会ってしまえば…って、あれ?1、2、3、4人?あら?」


ナカ、カリナ、セリン、カナリーの順で、見比べる。


「なんか、成長の過程みたい。」


α組の一人がそんなことを言い出す。

中学生組は和ませようとしたのだが、


フェニ、アミア、ポーラ、ミアリーゼが、カナリーに駆け寄る。


「本当に…カナリーなのか?本当に…」

フェニがカナリーの頬を撫でる。

カナリーはその手に重ねて、フェニを落ち着かせる。


「良かった…本当に…。今まで、どこに!って…胸は大丈夫なのか…?傷とか残っていたりは…。何はともあれ…本当に良かった…。」


「大丈夫だよ~、お姉ちゃんは心配症だね。でも…、ありがとう。私はこの通りぴんぴんしてるよ!え?お姉ちゃん…ごめんね心配かけて。」

フェニは涙を流しながらカナリーに抱きついていた。

カナリーはそんなフェニの背中をそっと慈愛を込めて撫でる。


フェニが再会を喜んでいる中、


セリンが自身の腕を掴み下を向いており、

ナカは翡翠色のブレスレットをぎゅっと握っていた。


カリナに関してはナカの頭の上に両手を乗せていた。



「えっと…、なんだか良く分かりませんけど、あの方達の邪魔をしてはいけませんね。さて、皆さん!今夜のパーティを進めますよ!あと何人来るか分かりませんから、今夜はビュッフェ形式にしましょう!はいはい!きびきび動きますよ~!」


黒見藍が皆に指示出しをし、中学生組はパーティの準備に戻った。


「何やら感動の再会なところすみません。簡潔に済ませますね。初めまして。私は黒見藍と申します。勇者の一人であり、3年α組のリーダーを務めています。どうぞよろしくお願いいたします。お部屋を用意しますね。居住区へと案内しますので、こちらへ。」

カナリー達に礼儀正しく、お辞儀をし、部屋へと案内をする。


フェニは涙を流して、嬉しそうだった。


ふと、カナリーとナカ、そして、カリナ、セリンの目が合い、

アイコンタクトをしている様子だった。


カナリーは無邪気な笑顔を見せ、みんなと

居住区へと向かって行く。


「わぁ~すごいですねー!近未来的!」


その言葉に黒見藍が反応する。

(この方、確か、カナリーさんとか言ってましたけど…。この世界の住人…?のはずなのに、近未来という言葉を知っている…?いえ、もしかしたら…十六夜さんが言っていたような、転生している方なのでしょうか…。)


「お部屋はこちらになります。一人一人に個室を用意できますので自由に使って頂いて大丈夫です。もし設備的に何かあれば、都立星鳥学園女子中等部3年α組の誰かにお伝えくだされば対応できます。あ、そうそう、夜の19時頃から歓迎パーティーがありますので、皆さんももし良かったら参加してみてください。お疲れでしたら無理にとは言いませんので。では、私はこれにて。」


黒見藍がその場を後にし、部屋には、

カナリー、フェニ、アミア、ミアリーゼ、ポーラが残った。

セリンは1人、どこかに行ってしまった。


「あれ、さっきの若葉色の髪の子はどこに…?」

アミアがセリンが居ない事に気が付く。


「あら?さっきまでは居ましたけど…人見知りが激しい人ですから…多分、自室に行ったのでしょう。パーティーには引っ張ってくるので大丈夫です!」

ミアリーゼが自信たっぷりに言う。

旅の時でも、似たような事があったのだろう。

ポーラが少し笑っていた。


「それより、カナリーさん、お久しぶりですね。今まで、どこに…。」

ポーラはヴォルグウッズにて、セリン、ミアリーゼと合流した後、

近隣の国々を探していたが、カナリーやその友達を見つけられずにいた。


「えっと…、ずっと、歩いてて…旅先で人に聞きながら、ロードベルトを目指していたんです。そんな折に……、聖白王様に会って、ここに。」


いくつか、もう少し詳しく聞きたい部分もあったが、ポーラは

カナリーの旅の疲れがあるだろうと思い、深くは聞かないでおいた。

カナリーはニコニコとしており、その笑顔を見るのは久しぶりだと、

フェニはそう思った。数ヵ月ぶりだが、何年もあってない気がしていた。


「本当に良かったです…、カナリーさん…私達も探しに出ていたんですよ。」

ミアリーゼは慈愛の籠った表情でカナリーを見つめる。

その表情を見て、カナリーは目を細めて優しい笑顔を見せる。


「世界は広いのに……そこまでして頂いて…ありがとうございます。」


しばらく再会を喜んでいると、カナリー達はターミナルベース内を少し散策する事にした。


セリンがその様子を意味深な顔をして影から見つめている。

「えっと…、あなたは今日来た人?」


ユウリがセリンの不審な様子に気が付き、思わず声をかけてしまった。


「あっ…は、はい。私は……セリンと言います。勇者ではありませんけど、ソリナに加入することになりましたので、これからもよろ……よろしくお願いします。」


「これは丁寧にありがとうございます。私の名は天音ユウリ。勇者の一人です。これから接する事も多くなりそうですけど、よろしくお願いしますね。」


ユウリはセリンに握手を求めるのだが、セリンは一瞬躊躇った後、

その握手に答える。手は震えていて、弱々しいイメージがある。


(この人本当に大丈夫なのかな…不安だ。)


一方、カナリー達はターミナルベース内を見て回っている中、

別の職員や勇者達もターミナルベースに辿り着いたようだった。


3年α組の面々は急にこんなに人が増えて、大忙しだった。

パーティの準備もそうだが、何より大変だったのは、


「はぁぁ~~~…、会員カードと…ゲストチケットの発行機と入退場ゲートをスキルで作らないと…橘さんに、鉄とニッケルを錬成して貰って…、円城さんに機器の形状を相談しつつ作ってもらい…、あぁっ、そうだ!電気系統の見直しもしないと!月見里先生に頼まなくちゃ…。こんなに多くの設備があるのに、人手が足りない…あああぁ!忙しい!ダメだ…、どうしよう…指揮官スキルを使って高速処理しちゃう…?でもスキル(これ)に頼り切りなのは良くない気がするし…。」


中学生ながらも、指揮官スキルにて、中学生組は頭脳が上がっており、

設備点検やら何やらで色々と試行錯誤している様子だった。


「あの~、独り言、聞こえちゃってました。大丈夫ですか?何か手伝えることはありますか?」


ナカとカリナが黒見藍の嘆く会議室に入る。


「ナカさん…有難いですけど、私達の役目なので…。」


ナカは真面目な顔で、黒見藍を見つめる。

「また…抱え込むんですね。ダメです!」


ナカは両手で藍の頬を優しく挟む。

「もう少し、頼ってください。私、お友達になりたいから…。」


そう言われ、黒見藍はジーンとする。


頼っても良いのかな。


でも、私よりも小さな子に…。


ううん、この子も…勇者で…。でも…。



その時、脳裏に桃谷(副委員長)から言われた事を思い出す

「もう少し周りに頼って。」



そう…ですよね。頼ってもいいんですよね。


「あの…、色々とやらなくちゃいけないお仕事があって、手伝ってもらえますか?」


ナカとカリナが目を合わせて、頷く。


「もちろんです!その為に来ましたから!」

異世界にて、機械系統は難しい問題ですね。

錬金スキルで鉄やらを生成し、それを形成させ、

電気系は、電気魔術にて、応用させる。

中学生達が苦労するもの頷けます。

ちなみに、月見里先生は、全体バッファースキルを持っています。

これを応用したもので、全体的に、強力な物は無理ですが、

電気魔術を広げる効果をも使えます。

配線はこれを使って使えますね。


ちなみに、雷魔術が電気魔術の上位互換となっており、

パワーも違います。電気魔術を扱える者は少ないですが、

勇者は全属性の魔術を微弱に扱えたりします。


黒見藍、想像以上に抱え込む性格のようです。

ナカが見抜けなければ、もっと抱え込んでいました。


第241話、読んでいただきありがとうございます。

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