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私とAIの異世界転生!  作者: 星廻 月華
【入学試験編】
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コード19「第2次試験と第3次試験」

第19話

前回、迷宮をクリアして教員と話した後から

私達は第1試験を終え、ケーシィとリルフと合流した。


「あ!カナリーさん!マナさん!良かった!無事でしたのね!わたくし心配で心配で!聞きましたわよ!魔人を倒したのですってね。ほんとどうやって倒したのか聞きたいぐらいですわ。」

ケーシィは魔人をどうやって倒したのか気になっている様子であった。


「そうそう、その魔人は、今は学園が魔術警察と話し合いをして、魔の監獄パルプティコンへと投獄される予定らしいです。大きな監獄ということは知っていますが…怖い人達が多そうです…。」

リルフが魔人のあの後のことについて教えてくれた。


パルプティコンって、どういった監獄なのだろうか。少しだけ興味がわいた。


「マスター、パルプティコンとは、魔人や魔術を扱う者、特殊な力を持つ者達の魔力を封じ投獄する場所のことです。マスターはきっと、あの魔人が今後何か、身体的、精神的に脅かされるのではないかと憂いているのではないかと思いますが、安心してください。パルプティコンは監獄でありながら、更生施設です。きっと大丈夫にございます。」

マナのそういう言葉が一番安心できる。


「それなら…良いんだけど…あの魔人さん、戦っている最中ものすごく悲しそうだったから…。でもきっと大丈夫だよね。それよりも、第2次試験と第3次試験もあるし、まだまだ気は抜けないね!」


第2次試験は筆記試験。私は何とか食らいつくかのように、筆記試験を受けた。

内容としては、この国の歴史や、魔力について、魔獣や魔物、そして魔人等。

一般知識としての筆記試験であった。手ごたえはある、きっと大丈夫。


そして第3次試験は、面接であった。

面接官が10人ほど並んで座っている。

私達はそれの倍以上の人数、横並びに立っている。

集団面接であった。

聞かれた内容は、前世の世界でも聞かれるような内容であったり、

志望動機は何ですかや、あなたの長所短所を教えてください等、

私の前世の中学面接を思い出して、頭が痛くなるような気がした。


そうして、面接が終わったかと思われたが、私一人だけ面接室に残るように言われた。


「カナリー・アステライトさん、残っていただいてありがとう。君は、第1次試験において、大活躍をしくれたみたいだね。さっきの集団面接では、詳しいところまでは聞けなかったから改めて聞きたい。魔術でみんなを助けたい、偉大な魔術師になりたいと言ってくれたね。そのみんなというのは、”どの”みんなのことなのかな?聞かせてはくれないかな。君がどんな思いで、何がきっかけで、どうして魔術師になりたいのか。我々は君という存在に興味を持っている。君の事を教えてくれないか。」


面接官には、レイゼルさんも座っている。

というか、圧がすごい。10人ほどの面接官に対して、

私たった一人。なにこれ尋問…?レイゼルさんに聞かれて終わったと思っていたのに。


「私は…」

深呼吸をした後、話し始めた。

面接官達は静かに聞いている。


「私には親が居ません。私の両親は魔術大戦で亡くなりました。私にとっては唐突に両親を奪われたと感じました。長きにわたる戦争…他の者にも言えることかもしれません。いつ誰が死ぬかも分からなかった。当時の私は、物覚えも少なく小さな時、両親を奪われたのは唐突だったのです。でも、家族が居なくなったわけではありません。私には姉とメイドが居ます。姉は私を大切に思ってくれています。魔小学校の学費は姉が出してくれていました。本当に感謝しています。もちろん、メイドにも感謝しています。私に尽くしてくれて、私にとってはアステライト家のメイド達みんなも家族です。私が魔術師に憧れているのは…。伝説の大魔術師様に憧れているからです。

魔術大戦は、終結しました。とある、伝説の大魔術師様によって。きっと皆の憧れだと思うんです。私にとっても憧れです。そんな伝説の大魔術師様は、誰も殺さず、戦争を終結させました。人々を救済する大きな魔術だったと姉やこの国の人々から伺っています。それはまさしく、私の理想だと思いました。私にとっての助けたい、救いたいみんなとは、この世界に生きる者、知性ある者、心を持つ者、魂を持つ者、それが例え、魔人や、魔物、魔獣、人じゃなくても…全て平等にみんなを救いたいのです。きっと上手くいかない事もあるかもしれないです。私のただのエゴかもしれません。本当は全ては無理なのかもしれません。でも…みんなで笑いあいたい。その為には、魔術や人を学び…、私は伝説の大魔術師様のようになりたいのです!長々と失礼しました。」


面接官達は静かに、考えるように聞いてくれた後に、

「ありがとうございました。あなたの考え方、あなたの事を知れたような気がします。本日はありがとうございました。合否はまた後日、追って連絡させていただきますので、よろしくお願いします。」


カナリーは礼をし面接室をあとにした。


「カナリー・アステライトさん、彼女は…優しすぎる。確かに理想的な考えかもしれない。でもその考え方によって、仲間や大切なものを失う可能性だってある…。それだけが心配ですね。」


カナリーに話をしていた人物が変身を解除し、学園長へと姿を変えていた。

面接官に、学園長が紛れ込んでいたみたいですね。


第19話、読んでいただきありがとうございます。

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